2012年1日1日にグループ会社のネイバージャパンとライブドアを経営統合し、新体制を発足させたNHN Japan。サービスでは、スマートフォン向け無料通話アプリ「LINE」が公開からわずか7カ月で1500万ダウンロードを超え、キュレーションサービス「NAVER まとめ」の月間PVは現在2億PVを超えるなど、躍進を続けている。
主力サービスが成長を続ける中、NHN Japanはどのようにして次のフェーズへ進もうとしているのか。同社代表取締役社長の森川亮氏と、同執行役員の舛田淳氏に、各サービスの現状や今後の展望を聞いた。
森川氏:統合は順調に進んでいます。ライブドア(新宿)のウェブ部門がNHN Japan(大崎)に移ってきまして、現場レベルで交流をしながら統合を進めています。特にウェブサービス事業ではかなりLINEにリソースを集中していますね。また、NAVER まとめの事業化を発表したこともあって、それぞれの目標を明確にしてスピードを速めているところです。
舛田氏:必ずしもそういうことではありません。ウェブ事業にはもともと「livedoor」と「NAVER」がありまして、そのなかでも新規ということでいえばLINEにスマートフォン領域のフラッグシップとしてかなりのリソースを集中させて、成長させているところです。その他にも、livedoor ニュースやロケタッチ、NAVER まとめなどの、サービスとしてのクオリティを上げたり、ユーザー数を増やしていくと共に、収益化というところについても、もう少しアクセルを踏みましょうというのが全体の設計になっています。
舛田氏:2月23日時点で世界で約1800万ダウンロード、国内では約700万ユーザーとなっています。また世界では台湾が最も伸びていますね。ただし、台湾だけが伸びているということではなく、引き続き中東近辺も伸びていますし、新たな動きとしてはスイスやその周辺国でも成長の傾向が見えています。
舛田氏:LINEの設計上、グローバルで通用するスマートフォンユーザーのニーズを狙い撃ちしているところはありますので、どの国においても成長する背景があり、実際に成長するかどうかは時間の問題だと思っています。台湾もどちらかというと、台湾で伸びていたところにCMを追い風にしたという構図ですので、どの地域でも伸びる可能性がある中で、ソーシャル上の伝達などが起こっているのだと思っています。私たちも、毎日のように一喜一憂している状況です。
舛田氏:いわゆるギークな方よりも一般の方たち、そのなかでもコミュニケーション欲求の高い女性の方に多く使っていただいています。また、グルーピングをしていく力というところでは、学生の方が強い傾向がありますので、高校生や大学生、またその年代の女性が中心になって、口コミで友人をLINEに連れてきてくれている状況がありますね。
特別な使い方でいうと、LINEではスタンプ機能が人気ですが、画像ファイルを自ら作ってスタンプのように使っている方や、100人のグループで使われている方もいます。サークルの連絡網やメーリングリストの代わりですね。あとは、テキストを使わずにひたすらスタンプだけを送り続けるという使い方もあるそうです。無料通話でいうと最長で17時間という記録があるようです。
舛田氏:実装の日程はまだ公開していませんが、桜が咲く頃には提供したいと思っています。実は昨年末に実装する予定ではいたのですが、その間にユーザー数が一気に増えたり、他国での対応などが入ってきたりして、当初の予定よりは少し遅れてしまいました。ビデオ通話に対応することで、特に海外とのやり取りが増えるのではないかと思っています。
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