これを好まない人もいるだろうが、インターネット上の著作権で保護されたコンテンツの著作権侵害は、解決すべき問題だ。アーティストには作品の対価が支払われるべきだ。この問題が解決するまでには、何年もかかるかも知れないが、著作権で保護されたコンテンツへの自由なアクセスは、永遠に実現しないだろう。倫理的なユーザーが、著作権で保護されたコンテンツに対して支払いできる、簡単な方法が開発される必要がある。世間知らずだと言われるかも知れないが、わたしには法律でこの問題を解決できるとは思えない。もしYouTubeのようなコンテンツプロバイダが、完全なHD映画のようなコンテンツに課金し、その売り上げの一部が著作権者に支払われれば、この問題は解決できるかも知れない。ここでの脅威は、ある日SOPAやPIPAのようなよくないソリューションが実装されることだ。
あなたのプライバシーは攻撃を受けている。政府はあなたの「公的情報」を公開しており、検索エンジンはあなたの検索語とIPアドレスを収集している。クッキーはあなたのウェブ閲覧行動を追跡しており、ハッカーは個人情報を盗み、キーロガーはキー入力すべてを記録する。皮肉なことだが、プライバシーポリシーを読めば、あなたのプライバシーがどのような形では保護されていないかがわかる。Local Shared Object(Flashクッキーとも呼ばれる)という、プライバシー侵害に使われる技術を知らない人もいるだろう。FlashクッキーはAdobe Flash Playerで使われており、クッキーを削除する通常の方法では削除されない。
今は情報の時代だ。従って、情報技術を使う人や、それを侵害する人が、あなたの情報をできる限り集めようとしていても驚くことではない。それこそが、彼らが生計を営む手段なのだ。
安全保障の名の下に、一部の議員は米国国土安全保障省やその他の米国の情報機関に対して、ソーシャルサイトのデータの監視を強めるよう求めている。EINSTEINはもともと、米国連邦政府のネットワークを出入りするインターネットトラフィックを監視するために設計されたシステムだ。Einstein 3は、重要な民間ネットワークに配置される可能性がある。この傾向は、プライバシーに対する攻撃が、今後さらに強まっていくことを示している。
疑いなく、2012年時点のインターネットはよいものだ。インターネットがあることの素晴らしさが分からないとすれば、それは悲しいことだ。幸運なことに、Wikipediaのような重要なプレーヤーはこれを理解しており、それはSOPA/PIPA法案への彼らの反応からも分かる。そして、それは素晴らしいことだ。インターネットに対する最大の脅威は無関心なのだから。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」