たまにしか必要にならないサービスを、思い出して利用してもらうにはどうすればいいだろうか。Localmindは改良を続けている。
Localmindは、興味深いちょっとしたモバイルアプリだが、大きな可能性を秘めている。
同アプリは、リアルタイムのQ&Aサービス(QuoraやAnswers、今は亡き「Aardvark」を参照)で、場所(foursquareやFacebookを参照)をその対象としている。バーやレストランの混み具合を知りたいときは、Localmindで質問する。foursquareでその場所にチェックインした人々(全員ではない)がアラートを受け取り、その質問に回答することができる。うまく行けば、すぐに回答が返ってきて必要なときに間に合うこともあるだろう。
Localmindは2011年、South by Southwest(SxSW)でローンチされた。同アプリはSxSW会場のような場所に最適だ。つまり、多くの人々がフロアのスペースをめぐって争い、時間の半分をスマートフォンの画面を見て費やすような場所に適している。
Localmindの最高経営責任者(CEO)であるLenny Rachitsky氏は、現実世界では、人々に同アプリを使うことを思い出してもらうのに少々苦労していると話す。「いつでも便利というわけではないので、忘れられてしまう」(Rachitsky氏)
Localmindのチームはローンチ以来、同ソーシャルモデルの改良を続けており、この問題を解決しようとしてきた。まずLocalmindは「Expert」(エキスパート)を導入した。Expertは、現地にチェックインしていないときでも場所に関する質問を受け取る人々だ。例えば、あるレストランのExpertになった人は、自宅にいるときでも、「何を注文するのが一番いいか」といった質問を受けることがある。
これが有益である理由は2つある。1つはもちろん、質問に対する回答を得られる可能性が高くなるという理由だ。もう1つは、質問が画面上に表示されたときに、ユーザーが同アプリの存在を思い出すことだ。
米国時間2月15日にリリースされた「Localmind 2.0」では、使用例を少し増やすための新しい方法が採用されている。このバージョンでは、地域全体について質問できるようになった。「ノースビーチで車をとめるならどこがいいか」「イーストビレッジでデートにおすすめのレストランを教えてほしい」といった質問だ。
Rachitsky氏は、Localmindのサービスには「多くの科学」があると語る。同氏は、正確な情報を伝えるユーザーから、迅速に回答を得られるようにしたいと考えているが、Localmindのソーシャルグラフはそのために必要な情報を十分に提供していないため、Localmindはユーザーの回答パターンをより詳しく分析しなければならない。しかし、その取り組みは実を結びつつある。Rachitsky氏によると、アルゴリズムの微調整とExpert機能の追加によって、回答率はローンチ時の50%から90%に上昇しており、「通常は3分以内に回答が返ってくる」という。
同氏はLocalmind 2.0の「Area」機能によってさらなる改善を期待している。
Localmindはいずれ位置情報レポートをfoursquareに依存することをやめていく可能性もある、とRachitsky氏は言う。ただし、同氏はリアルタイムの位置情報追跡に伴うプライバシー問題を強く認識しているため、この新機能に関しては慎重に進めている。
Localmindはあらゆる場所で利用可能だが、同社の最も強固なユーザーベースがあるのは、サンフランシスコ、ニューヨーク、モントリオール、東京だとRachitsky氏は語る。同アプリは「iPhone」版と「iPad」版が用意されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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