gumiは2月13日、コントロールプラスのソーシャルゲーム開発運営事業を2月21日付けで譲受することを明らかにした。
今回の譲受により、コントロールプラスでソーシャルゲームを手がけるエンジニアやデザイナーらはgumiに参画する。コントロールプラスで現在企画中の新作ソーシャルゲームに関しては、一部gumiから提供する予定。
事業譲受については、2011年12月頃から話し合いが進んでいたという。gumiでは2011年12月に20億円の大型調達を実施。集めた資本をもとに開発体制の強化を進めていた中で、コントロールプラスのソーシャルゲーム開発会社としての実績を評価。「もともとグラフィックも含めて開発力に定評のある会社。貴重な戦力として合流いただいた」(gumi)と事業譲受について説明する。
ソーシャルゲームのプラットフォーマーや開発企業がエンジニアの確保に注力している話題が出て久しいが、開発会社が抱える課題として大きいのがソーシャルゲームの「大型化」だ。
業界関係者からは、「これまで5~6人で1つの(ゲームの)ラインを作っていたが、DAU(デイリーアクティブユーザー)10万超のゲームになると、バグ修正だけでもそれなりの工数が必要となる。またイベントの企画も矢継ぎ早に行う必要があり、結果として20~30人規模になる場合もある」といった声も聞こえてくる。そもそもソーシャルゲームは、コンシュマーゲームと比較しても、リリース後の「運営」こそがキモになる。そのため、複数のラインを稼働させるためにはエンジニアの絶対数を確保することは何より重要だ。gumiでは2月にリリースしたGREE向けソーシャルゲーム「騎士道」は3日で会員10万人を達成。好調な反面でその課題の深刻さがうかがえる。
こういった背景からも、ソーシャルゲーム開発者のリソース確保合戦はまだまだ続きそうだ。gumiでも事業譲受やM&Aによる開発体制の強化を進めるとしている。また2011年9月に設立した福岡オフィスに続き、2012年の早い段階でアジア圏への展開を進めるという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」