ウェブ開発者向けサイト構築ツールに魅力を感じるのは開発者だけだが、米国時間1月31日に公開されたFirefoxのアップデートでは、そうしたツールに大きな改良が加えられている。それは、開発者がサイトの利用者とつながる方法に影響を及ぼすだろう。
さらに、「Firefox 10」はアドオン互換性を劇的に改善されているほか、新しいFull Screen APIやWebGLのアップデートも含まれている。その一方で、「Android」バージョンの開発作業の大半は、現在のところ次期安定版で公開予定のネイティブAndroidインターフェースに向けられているため、同モバイルバージョンの最新版にはいくつかの小規模な改良のみが施されている。
ほとんどのFirefoxユーザーがバージョン10で目にする最大の変更点は、Firefoxを新バージョンに更新するたびに大半のアドオンに互換性がないと判定されることがなくなることだ。31日にリリースされたFirefox 10以降、すべてのアドオンの約80%は互換性があると判定されるようになる。「Firefox 8」でサードパーティー製アドオンが許可なくインストールされるのを防ぐ変更が施されたが、今回の変更はそれに続くものだ。Firefox 10の変更点は、Firefoxが高速リリースサイクルに移行した際にもたらされた些細ではあるが厄介な問題を解決する。以前は、Firefoxがメジャーアップデートをリリースすると、ほとんどのアドオンが正常に機能しなくなっていた。なぜなら、バックエンドで非常に多くの変更が施されていたからだ。しかし、2011年3月にリリースされた「Firefox 4」以降、この問題の深刻度は大幅に軽減されている。
PC向けFirefox 10の新しい開発者ツールは、既に強力なMozillaのツールセットにいくつかの重大な機能強化を追加するようだ。新しいツールには、ブラウザを離れることなくサイトの構造およびレイアウトを確認できる「Page Inspector」やブラウザを離れることなくオンザフライでCSSを編集できる「Style Inspector」も含まれる。
MozillaはFirefoxのエンタープライズバージョンもリリースした。このバージョンは、社内ツールやセキュリティプロトコルに思わぬ障害が発生することを企業が心配しなくてもいいように、ほかのバージョンよりも遅いサイクルでリリースされる。
Android向けFirefox 10ではいくつかの細かい修正が施されており、その大半はWebGLのアンチエイリアスとOpenGLのハードウェアアクセラレーション対応レイヤをサポートするためのものだ。これにより、ウェブのレンダリングがほんの少し高速化されるはずだ。「Firefox Sync」のセットアップも簡素化されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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