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ドコモ、通信対策で1640億円投資--アプリ事業者と連携も

藤井涼 (編集部)2012年01月27日 19時30分
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 「一連のネットワーク障害が発生し、お客様に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」--NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏は1月27日、これまでの通信障害を謝罪するとともに今後の対策を説明した。

  • 一連の通信障害を謝罪するNTTドコモ

 同社は2011年8月と12月、2012年1月にspモードメールの障害を起こしたほか、1月25日にはパケット交換機の切り替えによる通信障害を起こしており、1月26日に緊急会見で原因を説明している

 通信障害とそれにともなう個人情報の漏洩があったとして、ドコモでは山田氏を含む6名の取締役報酬および役員報酬を一部返上する。山田氏は月額報酬20%の3カ月分を、副社長の辻村清行氏を含む5名は月額報酬10%の3カ月分を返上する。

一連のネットワーク障害への対策

 ドコモでは今後、一連の障害への当面の対処として、2011~2012年度に40億円を投資。また5000万台のスマートフォンにも耐えられるネットワーク基盤を構築すべく、2011~2014年度にspモードシステムに対し400億円、パケット交換機に対して1200億円を投資するとしている。

 8月に発生したspモードメールの障害については対処済みだが、12月以降に発生した障害については、(1)発生原因への対処、(2)抜本対策、(3)スケーラビリティの向上、の3ステップで対策する。発生原因については、ユーザー管理サーバの内部処理の見直しや、spモードシステムへの信号量のコントロールなどによってすでに対処しているという。

 抜本対策については、12月に発生したメールアドレスが置き換わる障害への対策として、2月20日までにIPアドレスのアンマッチが発生しない接続シーケンスに変更するほか、4月下旬と8月上旬の2回に分けてバーストトラフィック対策を実施。1月1日に発生した障害への対策として、2月20日までに保守性の高い新規メール情報サーバに切り替える。

  • 今後の対策を説明するNTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏

  • ネットワーク基盤高度化に向け1640億円を投資

  • spモード障害の対策スケジュール

 スケーラビリティの向上については、2012年度末までに、各装置の処理能力や処理方式を再点検するほか、spモードシステム内の機器の冗長化の見直しや、バーストトラフィックなどの限界性能を検証する設備を増設する。また2014年度末までに、スマートフォンの増加に応じて設備を増設していく。

 パケット交換機の障害についての対策としては、2月中旬までに全国のパケット交換機の処理能力を総点検し、8月中旬までにパケット交換機のリソース配分を最適化する。また、2014年度末までに制御信号の増加に耐えうる設備増設を行うとしている。

 1月25日に通信障害が発生したのは8時26分だったが、ドコモがウェブサイトで公式にアナウンスしたのは11時半。最大252万人とされる対象ユーザーが、障害の事実を知るまでに3時間近くかかったことになる。ドコモでは今後、故障などを認知次第、ウェブサイトへの掲載や、ドコモショップをはじめとする顧客窓口、総務省への情報提供を行うことで、ユーザーへの周知を早めるとしている。

アプリ事業者と連携して信号量をコントロール

 ドコモは1月26日の会見で、通信障害の要因の1つとして、VoIPやチャットなどのコミュニケーションアプリが普及したことによる制御信号の増加を挙げている。今後も増え続けることが予想される制御信号への対応について、辻村氏は以下のようにコメントした。


NTTドコモ代表取締役副社長の辻村清行氏

 「新型のパケット交換機では、信号量をつぶさに検知できる。スマートフォンが広がりいろんなアプリが入ってきたときに、どのようにパケット交換機に新しい制御信号が走るのかを確認できるため、状況を見ながら次の手を早めにうてる環境をまず作りたい。そうは言いつつも、やはり制御信号を不用意にたくさん流すようなアプリは少し控えてもらうよう、アプリプロバイダにも訴えかけていきたい。ただし、これはドコモだけでできることではない。世界の主要のオペレータと連携して、PCのようにいろんなアプリを使うときには、無線の環境に適したアプリを開発してもらいたいというメッセージを出していく」

 また、Android OSの仕様についても「グーグルの開発者とはすでに、OS内でどういうことができるのかということを話している。OSがアプリをコントロールするときにも、アプリの制御信号を少しセーブできるように、たとえば複数のアプリでまとめて制御信号を出すなど、いろいろなやり方があると思う。そのあたりをOSレベルと、アプリプロバイダと連携して進めていきたい」とした。

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◇2011年12月末から年初にかけて発生したドコモの障害・不具合
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