ピカピカの新しい「iPhone」ケースを買った数日後に落として、傷付けてしまったことはないだろうか。日産自動車の一部の自動車に採用されている、傷の自己修復塗装技術が、iPhoneを保護する次なる主流になるかもしれない。
日産自動車が開発したスクラッチシールド塗装は、表面の細かい擦り傷を数時間で修復することができる。ポリロタキサンを原料とする同塗装の化学構造が、細かい傷に反応して、隙間を埋めることを可能にしている。スクラッチシールド塗装は現在、日産自動車の「ムラーノ」「フェアレディZ」「エクストレイル」に採用されているが、同社はiPhoneという、より大きなスクラッチシールド塗装の市場を見つけ出した。
日産自動車はiPhone用スクラッチシールドケースをベータ顧客と一部ジャーナリストに渡してテストを進めている。ただし、自動車分野の記事を執筆している筆者はそのテストに参加していない。このiPhoneケースはABS樹脂製で、頑丈でしっかりしており、スクラッチシールド塗装が施されている。
スクラッチシールド塗装は細かい傷を修復できるだけでなく、従来の塗装よりも傷に強い。また、つかみやすいため、携帯電話が手から滑り落ちるのを防ぐこともできる。
日本では、NTTドコモの「docomo STYLE series N-03B」で既にスクラッチシールド塗装が採用されている。そして、現在実施中のテストがうまくいけば、2012年内に同塗装を採用したケースが一般発売されるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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