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写真共有サービス「my365」運営シロクの構想--内定者が一気に社長

岩本有平 (編集部)2012年01月17日 10時30分
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 写真に好みのフィルターをかけ、カレンダー形式のインターフェース上に1日1枚だけアップロードするiPhone向けの写真共有アプリ「My365」。これまで有志によって開発が行われていた同サービスだが、サイバーエージェントが2011年12月1日に設立した新子会社シロクがそのサービスを譲り受けた。

 プレスリリースを読むと、元の開発チームからMy365をシロクへ事業譲渡するとなっているのだが、実際のところ開発する人間が変わるわけではない。それはどういう意味なのか? 実はこのシロクのメンバー、My365の開発を手がけていたチームそのものなのだ。

 「(子会社設立は)正直想定外だった。いいサービスなので続けたい気持ちがある一方、メンバーとも出会えたサイバーエージェントという会社が好きだし、内定者としては就職しないといけない。My365はいつか誰かに譲らないといけないと思っていた」――シロク代表取締役社長の飯塚勇太氏はシロク設立前の状況をこう振り返る。

 My365を開発した現シロクのボードメンバーは、もともと取締役の4人全員がサイバーエージェントの内定者。インターンで同じチームとなったことから、「大学生のうちに何か結果を残したい」との思いから、会社とは別にサービスを企画。第1弾として開発した「TwitCrew」は、2010年に開催された学生向けアプリ開発コンテスト「Tech-On」で見事優勝を勝ち取った。「12月24日、聖夜にサービスをリリースしました」(飯塚氏)


シロク代表取締役社長の飯塚勇太氏

 そんなメンバーが、「学生最後の思い出に」と開発したのがMy365だという。「開発に向けて合宿を行った中で、短期間でユーザーを集めているサービスがInstagramやSnapeeeといった写真共有サービスだという話になった。ここで勝負してみようと思った」(飯塚氏)

 しかし、ただ同種のサービスを提供するのでは意味がない。そこで飯塚氏らは、「ストック型」「制約」をという点を意識してサービスを設計したという。「写真共有サービスは、コンテンツが流れていくフロー型。大きいイベントがある時に写真を撮るというもの。My365 では1日1枚ストックしていくという制約をつけることで、ユーザーに『写真を撮る必然性』を与えた。この世界観を作るためにはカレンダー型のインターフェースが一番しっくりきた」(飯塚氏)

 2011年5月の開発合宿から約5カ月間を経て10月にリリースされたMy365は、TwitterやFacebookに投稿をフィードすることで新しいフィルターが利用できるといった仕組みが奏功したこともあり、ソーシャルメディアを通じて認知が拡大。約2カ月間で30万ダウンロードを記録した。ユーザーは大学生や若い社会人、特に女性が多く利用しているという。また、台湾や香港、米国などでもユーザーを増やしており、「全体の6、7割は日本だが、残りは海外」(飯塚氏)という状況だという。

 サービスとしては順調だったが、卒業、就職を控えてサービスをどうすべきか迷っていた中、声をかけてきたのはサイバーエージェント代表取締役社長CEOの藤田晋氏だったという。「内定者としてアルバイトしており、藤田さんにもサービスを紹介していた。ある日藤田さんがふらっと来て『(My365を)会社にしない?』という提案をしてくれた」(飯塚氏)。ここから開発メンバーはそのままシロクの創業メンバーとなり、業務としてMy365を開発するに至ったという。

 会社となったからにはMy365を収益の上がるサービスにしていかなければならない。飯塚氏も「お金ではなく、いいサービスにするというところからスタートした。だが会社なので、サービスを続けるためにも収益を出さないといけない」という認識だ。将来的には有料オプションや企業とのタイアップ広告などでの収益を狙うが、まずは速いペースでのユーザー拡大が最重要課題だという。「意識しているのは100万ユーザーという数字。いつかは1000万ユーザーを狙いたい」(飯塚氏)

 シロクでは、今後もこれまでのコンセプトをずらさず、新たな機能を提供していくという。「まずは人気の写真だけでなく、さまざまな写真を見せていく仕組みなどを用意する。Android版アプリも開発中だ」(飯塚氏)

  • 1日1枚の写真だけをアップできるカレンダー型のインターフェース

  • 友人のアップした写真を時系列で閲覧することも可能

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