Googleは、ソーラー技術の自社開発を打ち切ったものの、ソーラー発電分野への投資は続けている。
Googleで財務役補佐を務めるAxel Martinez氏は米国時間12月20日、プライベートエクイティ企業KKRもかかわる太陽光発電の商業プロジェクト4件に9400万ドルを投資することを明らかにした。
プロジェクト自体の運営は、商用や公共の太陽光発電プロジェクトを専門とするRecurrent Energyが行う。88メガワットの発電能力を備え、年間約16万ワット時(1万3000世帯分に相当)の電気を発電する予定だ。
これらのソーラーファームは、サクラメント電力公社の電力網に電気を供給することになる。同公社は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を導入している。FITは再生可能エネルギーの事業者に従来の電源種から発電された電気より高い料金を支払うもので、欧州で採用されているモデルだ。米国では、ソーラー発電は連邦税の控除で補助されている。
Recurrent Energyによると、サクラメントのプロジェクトのうち3件は2012年の初めに完成し、4件目も2012年中に送電線につながる予定だという。同社の最高経営責任者(CEO)を務めるArno Harris氏は声明の中で、「今回の投資は、GoogleやKKRのような安定した投資家から民間資本を集められるソーラーの力を明確に示している」と述べた。
Googleは2011年11月、太陽集光器の安価な技術を開発する社内の取り組みを、合理化の一環で正式に中止した。しかしMartinez氏は、概して利益を十分に予測できる再生可能エネルギーのプロジェクトに、同社が投資を続ける意向であることを示唆した。
今回のプロジェクトにより、Googleのクリーンエネルギーのポートフォリオは9億1500万ドルになり、そのうち2011年1月以降の投資は8億8000万ドルを占める。Martinez氏によると、Googleにとって、太陽光発電の技術を採用した大規模なソーラーファームに投資するのは、サクラメントのプロジェクトが初めてだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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