Hewlett-Packard(HP)は、「webOS」および「Enyo」アプリケーションフレームワークをオープンソース化する意向を明らかにした。
同社の関係者らはZDNet.comに対し、webOSについて同社が検討したさまざまな選択肢の中で、同モバイルOSをオープンソース化することが最善の策であったと述べた。webOSに関するこの決断には2つの理由が考えられる。HPは妥当な売却先を見つけることができなかったか、自力でこれを発展させることができると考えたかのいずれかである。
HPがPalmの買収によって獲得したwebOS。同技術は、HPがタブレットおよびスマートフォン事業から撤退したことによって行き場を失った。Palmの買収は、当時は有望に見えたものの、結局、買収に費やした12億ドルは大きな痛手となった。
2011年9月にHPの最高経営責任者(CEO)に就任したMeg Whitman氏はこれで、最も重くのしかかっていた問題の結論を出した。同氏は、Autonomyの買収を完了させ、PC部門の継続を決断したのに続き、webOSのオープンソース化を今回決定した。
webOSに関する今回の動きは、英断とも考えられる。HPは、webOSを売却することもできたはずだが、同OSをオープンソースプロジェクトとすれば開発者らの関心を集められるかもしれないと考えた。Appleの「iOS」と「Android」がスマートフォン業界を独占していることを考えれば、webOSに対するこの判断は理にかなっている。スマートフォン事業者には、何らかのヘッジが必要になる。webOSをオープンソース化すれば、同モバイルプラットフォームに対する支持が得られる可能性はある。
HPは、webOSのソースコードを公開し、開発者らによる支持が得られるかどうかを評価する。表向きにはHPは今後、webOSを他のプラットフォームと同じように評価して、それを利用するかどうかを決定することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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