給料という名の収入を毎月得ることができる会社勤めを辞め、フリーランスでやっていこうと決断するには、自らに対する大きな自信が必要となる。しかし、必要なものは自信だけではない--他にもさまざまなものが必要となるのである。
筆者は最近、フリーランスで働くということについて、読者から意見やアドバイスを募集した。雇用市場の回復がほとんど進んでおらず、多くの人が自らの置かれている状況に対して不満を募らせているなか、会社を辞めてフリーランスで働くかどうかという、人生の大きな岐路に立たされている人も多いだろうと考えたためである。
筆者のこの呼びかけに応じて読者が寄せてくれたコメントや電子メールにはすべて目を通した。以下では、こういった読者の声と筆者自身の経験に基づき、会社勤めをやめてフリーランスで働くにあたってしっかり押さえておくべき10項目について解説する。
いくら頑張っても仕事を取ってこれないという時期があることを忘れてはいけない。そして、仕事があるうちに貯蓄を心がけておくのがよいだろう。要するに、ビジネスサイクルが均質でないということを忘れないようにすべきなのだ。仕事が軌道に乗っている時に貯蓄に励んでおけば、いつかは必ずやって来る厳しい時期を乗り切れるようになるはずだ。
さらに、会計関係はきっちり押さえておくべきだという点も述べておきたい。仕事専用の銀行口座を開設し、その口座から適切な額の給与を自らに支払うようにすることで、仕事関係の資金と個人用の資金を区別するようにしてほしい。また、可能であれば仕事用のクレジットカードを作るのもよいだろう。それに加えて、税金は忘れずに納めるようにし、ベンダーに対しても期日までに支払いを済ませるようにすべきである。なお、適切な額の資金を常に手元に残しておくようにも心がけるべきだろう。
一方、読者から寄せられた最も基本的なアドバイスとして、次のようなものもあった。フリーランスで仕事を始めるにあたっては、不測の事態にも対応できるだけの資金を用意しておくことが必要不可欠となる!つまり、会社員という安定した身分を捨て、フリーランスという刺激あふれる世界に飛び込む前に、仕事に必要な機器や消耗品、家族のための健康保険といった、絶対に欠かせない基本的なものを手当しておくべきだというわけである。
教訓:十分な手元資金を用意しておき、税務関係の処理をきっちり行い、独立時に重要となるものごとへの対処に漏れがないようにしておくこと。
仕事において最も重要なのは売上である。売上を上げることができなければ、成功することもできない。次の項目として挙げているように、顧客層を多様化するという非常に重要な教訓がある。新たな顧客やクライアントを獲得できない人間が、顧客層の多様化など図れるだろうか?自己アピールはどうも不得意だというのであれば、得意になるよう努力するべきである。自分自身を売り込む能力なくして、仕事を発展させることなどできないはずだ。
教訓:営業とマーケティングが仕事を発展させる!こういったことに進んで取り組めるようになろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」