アリゾナ州トゥーソン発--Sean Parker氏はFacebookの成功に大きく貢献し(Justin Timberlakeを思い出してほしい)、現在はFounders Fundのパートナーを務める人物だ。Parker氏はシリコンバレーには大きな問題があると考えている。野心はあるが企業を構築していく能力のない起業家に対して、エンジェル投資家が(少額ずつとはいえ)過剰な金額を投資している、というのがParker氏の主張だ。
このことが話題になったのは、先週アリゾナ州トゥーソンで開催のTechonomy 2011カンファレンスにおいてParker氏が参加したパネルディスカッションだった。これは激論を引き起こす可能性のある問題だ。シリコンバレーの若いプログラマーは、誰もが新興企業に関わっているか、あるいは起業について漠然と考えているように思える。
筆者はこの問題を掘り下げるため、Parker氏に話を聞いた。
--流れ作業のように矢継ぎ早に投資を行っていく現在のモデルには、どのような問題があるのでしょうか。
Parker氏:このモデルはバブル期であればうまく機能します。多くの投資を次々と行い、デューデリジェンスを自分のネットワークのメンバーにアウトソーシングするというモデルのことです。もちろん、すべてが上向きの市場では非常にうまくいきます。それがバブル環境です。
--なぜこのような状況になったのでしょうか。
Parker氏:6~8年前、市場には非常に大きな非効率が存在しており、初期段階の資金が不足していました。その機会のおかげで、わたしのベンチャーファンドFounders Fundは、その隙間を埋めるために市場に参入することができました。エンジェル投資家がとても弱気になり、自分のお金を二度と回収できないと考え始めていたからです。
今はエンジェル投資が爆発的に増加しています。GoogleやFacebookから多くのエンジェル投資家が出てきて、どんどん投資をしてプレーヤーになろうとしています。プレーヤーになって常に近くからゲームに関与し、テーブルの席を確保したいと思うことが動機の一部になっていると思います。
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