Googleは米国時間10月17日、同社のモバイル決済サービスに一連の新機能を追加した。同社は、これによって早期利用者数が増加することを期待している。
「Google Wallet」対応スマートフォンを使用することで、クーポンの利用や報酬ポイントの獲得が可能となった。同社はこれを「SingleTap」エクスペリエンスと呼んでいる。
今回の新機能は、2011年夏にリリースされたGoogle Walletに対する初めての大きな機能拡張である。Google Walletは、ドラッグストア、小売店、タクシー、一部の駅に設置された特殊な決済端末にスマートフォンをかざすことによって、商品やサービスの代金を支払うことを可能にする。
Googleは、モバイル決済の進化における先駆的かつ支配的な地位の確立を目指して、Google Walletを積極的に推進してきた。しかし、同サービスは、Sprint Nextelのスマートフォンである「Nexus S」に限定されている。
Google Walletリリース当初は、電話をタップすることによって決済する機能が提供されていた。しかし今回の機能拡張によって、電話とPOS端末とで双方向通信が可能となり、小売業者はクーポンや報酬ポイントなどの情報を電話に返送できるようになる。
この双方向通信は、Googleが同プロジェクトで利益を得るための鍵である。同社は、モバイル決済サービスについては課金しないが、「Google Offers」プログラムによって利益を得る計画である。Google Offersは、小売業者がGoogleに料金を支払い、購買傾向や嗜好に基づくターゲットを絞った広告やサービスを個人向けに配信してもらうプログラムである。端末を介したクーポン提供は、それを実現するための手段である。
Googleによると、Walletには現在、同プログラム専用の「Featured offers」というセクションが設けられているという。
また同社は、販売者名、場所、支払金額、支払日時など、各決済の詳細情報も追加した。
American Eagle Outfitters(2011年5月の最初のデモに登場)、Foot Locker、Macy's、Toys "R" Usなどを含むいくつかの小売パートナーが、拡張された同プログラムに参加していると同社は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」