LG電子は韓国のソウル市内で、同社のMC(Mobile Communication)事業や高速通信規格「LTE」についての戦略を説明した。
1996年に世界で初めてCDMA方式を採用した携帯電話を開発し、携帯電話事業に参入したLG電子は、現在出荷台数が世界3位の携帯端末メーカーに成長している。また継続的に供給可能な生産体制を確保するため、韓国に加え、中国、インド、ブラジルに生産拠点を設けている。
近年はスマートフォンを積極的に展開しており、2011年には世界で初めてデュアルコアCPUを搭載したスマートフォン「Oputimus 2X」や、世界初のフル3Dスマートフォン「Optimus 3D」などの製品をリリース。日本でも6月18日にドコモからAndroidスマートフォン「Optimus bright L-07C」を発売した。
LG電子が特に力を注いでいるのがLTE事業だ。2011年8月時点の韓国におけるスマートフォン利用者は約1700万人となっており、2011年末には約2300万人、2012年末には約4000万人まで増加すると推測されている。そのため急増する通信トラフィックへの対策として、日本と同様にLTEへの移行が求められている。
これを受けLG電子では2008年に世界に先駆けてLTE端末向けのモデムチップを開発、その後LTEとCDMA網間のネットワーク転換が可能なハンドオーバー端末のデモに世界で初めて成功した。2011年におけるLTE関連特許の保有率は、LG電子が約23%で、クアルコムやモトローラをおさえ世界1位となっている。
「LTE技術に精通したメーカーが作った製品であることが重要」(LGエレクトロニクス・ジャパン モバイルコミュニケーション プロダクトグループ 課長の金 希哲氏)とする同社だが、すでにLTE端末の投入も開始しており、5月には北米でLTE対応スマートフォン「Optimus Revolution」を発売している。
また韓国でも7月からLTEの商用サービスを開始した。7月に発売されたのはLTEに対応したUSBモデム型のデータ通信端末だが、10月5日にはLTE対応のスマートフォン「Optimus LTE」を発売している。LG電子では、2012年春には韓国全土につながるLTE網を構築するとしており、より一層「LTE=LG」というイメージを印象づけたい考えだ。
LTEスマホやスマート冷蔵庫など--写真で見るLG最新製品
写真で見るLG電子のLTE対応スマホ「Optimus LTE」
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