HTML5がアプリケーション開発手段として広く採用される日は、考えられているよりも早く訪れるかもしれない。
少なくとも、Qualcommのインターネットサービス部門プレジデントを務めるRob Chandhok氏はそう考えている。同氏は先ごろ、米CNETとの対談に応じ、アプリケーションがどこに向かっているのかについて語った。そして、その方向はしっかりとHTML5の方を指している。
「われわれは、最終的にはHTML5とウェブベースのモバイルアプリケーションに落ち着くと見ている」(Chandhok氏)
PandoraやLinkedInのような企業はアプリケーションの基盤として、すでにHTML5を使用している。Chandhok氏は、今後18~24カ月のうちに、この標準は開発者の間で広範に採用されるようになるだろうと述べた。
アプリケーションの開発に使用されるほかのコードと異なり、HTML5はウェブベースの標準である。そのため、高度なプログラムを携帯電話上のネイティブプログラムとしてではなく、ブラウザを使って実行することが可能だ。HTML5の大きな利点は、理論上、開発者が1つのHTML5アプリケーションを構築すると、十分な性能のブラウザを備えた携帯電話であれば、どれでもそのアプリケーションを動かすことができるということだ。それは、アプリケーションが「iOS」や「Android」といった1つのプラットフォームに限定されないことも意味する。
AppleのSteve Jobs氏がiOSから「Adobe Flash」を締め出すことにしたとき、同氏はHTML5のことを次の重要なウェブ標準だと称賛した。しかし今、開発者は「App Store」を通してアプリケーションを配布しなければならないというiOSの要件を回避できるプログラムを作成するために、HTML5を使用している。それは、Appleにアプリケーション売り上げの一部を支払う義務から逃れることも意味する。
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