その一方で、Chandhok氏はモバイルのトレンドについて、かなりの知識を持っている。同氏は職務の一環として、Qualcommのイノベーションセンターを管理している。同社のインターネットサービス部門は当初、データサービスをフィーチャーフォンに提供していたが、その後洗練されたスマートフォン向けに設計されたサービスに注力するようになり、現在に至っている。
Chandhok氏はHTML5について、単純に、この標準を使ってアプリケーションを構築する方が簡単なのだと述べた。アプリケーションのアップデートや微調整には多くの手間がかかる上、消費者に新版をダウンロードしてもらう必要がある。HTML5アプリケーションはブラウザベースで、ウェブサイトのように動作するので、オンザフライで変更を加えることが可能だ。
Chandhok氏は、「それをするのは経済的に重要なことだ」と述べた。
PCがブラウザベースのプログラムやサービスへと移行しているなか、Chandhok氏はワイヤレスの分野でも同様の移行が見られると述べている。ブラウザ上で動作しているにもかかわらず、アプリケーションのような感覚で使用できる、と同氏は話す。
現時点でHTML5の採用の妨げとなっている1つの要因は、そうしたプログラムがカメラやGPS、加速度センサといった携帯電話のさまざまな機能を利用できないことだ。ネイティブアプリケーションは携帯電話のソフトウェア開発キットにアクセスできるので、拡張現実や店舗への道順案内など、ハードウェアと連携してさまざまなサービスを提供することが可能となる。
ほかの人々は、HTML5の広がりに追いつき、そのコードを使って何ができるのか模索している段階だ。
「今後、HTML5の体験はどんどんスムーズになっていくだろう」(Chandhok氏)
HTML5の人気は今後高まっていくだろうが、Chandhok氏は、ネイティブアプリケーションがなくなることはないと見ている。その代わりに、ネイティブアプリケーションとウェブベースアプリケーションの融合があると同氏は予測している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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