グループチャットアプリ「LINE」に無料通話機能--「メールや電話を超える」 - (page 2)

無料通話機能を搭載--新機能も続々

 友人とのグループチャット機能以外にも、ユーザーがメッセージを送信すると自動的に返信する自動プログラム「bot(ボット)」を利用した情報配信を行っている。8月には指定した地域の天候情報を通知する「天気情報」機能を搭載し、10月3日には指定した地域の放射能レベル(当日・前日)を自動的に通知する「放射能情報」機能の提供を開始した。今後も生活に密着した情報を提供していく予定だという。

 「LINEはコミュニケーションツールだが、情報を知ることができるメディア的な要素も加えていこうということでbotを追加した。これが出来るのは検索サービスでさまざまなデータベースを蓄積しているネイバーならでは。今後も、グルメやイベント、映画などのデータベースを活用し情報を拡張していきたい」(舛田氏)

 日本語でメッセージを送信すると自動的に外国語に翻訳、返信してくれる「通訳(日英/日中/日韓)」機能も10月3日に搭載された。LINEの友だちリストに任意の通訳アカウントを追加すると、自動メッセージでガイダンスを表示する。通訳アカウントは複数人での利用も可能だ。

 そして今回新たに無料通話機能が実装された。友人リストから通話相手を選択して「無料通話」ボタンを押すだけで通話できる。発着信履歴や通話時間の記録はチャット画面から確認可能。この機能はスマートフォン向けに提供し、携帯電話では利用できないという。

  • 「通訳(日英/日中/日韓)」機能

  • 無料通話機能

  • 発着信履歴はチャット画面から確認できる

 また、チャット機能で顔文字やスタンプが利用できる機能も実装した。115種類のオリジナル顔文字と47種類のスタンプ、72種類の顔文字を利用できる。「これまではテキストベースのコミュニケーションだったが、日本キャリアの絵文字が海外端末だと表示されなかったり、絵柄が変わることがあった。共通の絵文字やスタンプを用意することで、どの国でもどのキャリアでも同じように表示できるようになった」(同サービス企画2チームの石川愛里氏)

 業務中にデスクでも使いたいという要望に応えるため、10月中にPCブラウザ版とPCクライアント版をリリースする予定だという。「電話番号がベースとなるため、さまざまな認証方法を検討している。基本的にはすでにLINE使っている人が他のデバイスでも使えるようにしたい。タブレット端末でもスマートフォン向けアプリを使えるが最適化されていないので、ブラウザ版を提供することでタブレットでも使えるようにしたい」(同サービス企画1チームの稲垣あゆみ氏)

LINEをコミュニケーションプラットフォームに

 舛田氏は今回のアップデートによって、スマートフォン向けのコミュニケーションツールとしてネイバーの独自性が出せたのではないかと語る。

 「無料通話機能以降も独自の機能で差別化を図っていきたい。いまはコミュニケーションツールだが、目指しているところはプラットフォーム。リアルな人間関係をコミュニケーションの基盤としてプラットフォームを作り、その上でサービスやbotなどさまざまな機能が動かしたい」(舛田氏)

 また、今後はLINE1つで主要なコミュニケーションをすべてとれるようにしたいと話す。「既存のメールや電話を超えたいと思っている。せっかく(携帯電話から)スマートフォンに変わったのだから、もっとスマートフォンならではの素敵な世界を感じてほしい」(舛田氏)

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