Googleの会長であるEric Schmidt氏と米連邦上院議員たちは米国時間9月21日、検索大手のGoogleが、同社の製品やサービスを競合他社に優先して検索結果に表示させているかどうかという点について、意見の食い違いがあることを認めた。
独占禁止に関する米上院司法小委員会に対するSchmidt氏の証言は、要するに「われわれを信頼しろ」というものだった。Schmidt氏はMicrosoftを引き合いに出し、20年前には向かうところ敵なしに見えた同社が、最終的にはモバイルや他のトレンドを見逃したことに触れた。
その真意は、「インターネットは完全に公平な競争の場だ」(Schmidt氏)ということだ。同氏は、Googleを利益より消費者をまず重視する会社だとした上で、「われわれは、囲い込みではなく、忠誠心を得ることに注力している」と語った。
つまり、Schmidt氏の証言は、われわれを信頼せよということだ。
最初に議論に火をつけたのはMichael S. Lee上院議員(共和党、ユタ州選出)だった。同議員は、Googleが所有、運営するサービスが検索結果の上位に表示される場合が多いことを示すデータを提示した。これに対してSchmidt氏は、Googleはユーザーが求める情報を即座に提供することを目指しており、技術的な見地から、「Google Finance」の株価情報の方が「10個のリンク先を表示」するより早いこともあると説明した。Schmidt氏は、地図などの他の分野についても、同様の議論を展開した。
Lee議員はSchmidt氏に対し、Googleの製品とサービスが、すべてのオーガニック検索結果と同じ検索ランキングアルゴリズムのプロセスに従っているのかどうかを尋ねた。Lee議員のこの質問の意図は、Googleが検索結果で自社の「派生」製品を優先しているのではないかという点にある。これに対しSchmidt氏は、ある検索クエリに対する答えをGoogleが知っている場合には、「われわれがその質問に答える方が消費者のためになる」ので、自社のデータリソースを使用するのだと説明した。検索結果について「何らかの優遇策やバイアスがあると、私は認識していない」とSchmidt氏は述べた。
Lee氏はGoogleのサービスが常に検索結果の1ページ目の上位に登場しているように見える製品検索の例を示し、「検索結果を加工しているから、あなた方の製品が常に3番目に表示されるのだ」と追及した。
しかし、Schmidt氏は冷静に「われわれがどのような加工もしていないことを私が保証する」と応じた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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