The Wall Street Journal(WSJ)の報道によると、米連邦政府の独占禁止当局は、Googleの検索事業構築戦略に関する調査に加え、同社が「Android」モバイルOSを自社デバイスに搭載しているスマートフォンメーカーに対し、競合他社のサービスの使用を禁じているかも調べているという。
WSJが米国時間8月10日、「同調査に詳しい複数の人物」の話として報じたところによると、米連邦取引委員会(FTC)の弁護士は、GoogleがAndroidを使用しているデバイスメーカーに対して競合他社のサービスの搭載を禁じている可能性を調査しているという。WSJの報道だけでは、それが「Windows Phone」のようなほかのモバイルOSや、マッピングサービスのようなほかのモバイルアプリケーションを指しているのかどうか不明だ。しかし、HTCなどAndroidを使用する複数の端末メーカーは、Windows Phoneソフトウェアを実行するデバイスも販売している。
FTCは6週間前、Googleに民事召喚状を送付している。そのときGoogleのフェローであるAmit Singhal氏はブログ投稿の中で、FTCが「われわれの事業について精査を開始した」と述べたが、「FTCが具体的に何に懸念を抱いているのかは不明」だとも付け加えた。FTCは、ウェブ検索や検索広告など、Googleが米国で支配的な地位を確立している事業における同社の市場支配力に注力すると推測されている。
WSJの報道によると、FTCは「Googleが自らのウェブサイト上で自社製品を優先的に表示している」可能性についても調べているという。これは競合他社が長年言ってきたことで、それらの企業はGoogleの検索結果について、同社の製品が優遇されていると主張している。またWSJの報道によれば、規制当局は「Googleが地元店舗のレビューなど競合他社が収集した情報を不正に取り上げて、自社の専門的なサイトで使用することで、競合他社サービスの検索結果における順位を下げているという申し立てについても調査中だ」という。
Googleは独占禁止法に違反したり、不正なビジネス慣行に従事したりしたことはないと主張している。Googleの広報担当者はこの調査に関して具体的なコメントを出すことは控え、「われわれは、成功には詮索が伴うということを理解している。規制当局がわれわれの事業に関して抱いている疑問については、喜んで回答するつもりだ」と米CNETに述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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