Microsoftが開催した「Build」に出席した人、ウェブキャストを視聴した人から、ARMプロセッサが動くPC/タブレットと「Windows 8」の組み合わせでは、従来のデスクトップアプリケーションエクスペリエンスはサポートされないという話が出ていた。わたしもそう思っていが、だがこれは正しい情報ではないことがわかった。
Microsoftの代表者は数カ月前から、既存のx86アプリケーションはそのままではARM上のWindowsで動かず、リコンパイルが必要だと述べていた。Microsoftは多くの開発者が、ARM上のWindows 8で動くようにリコンパイルする一方で、労を惜しまずに自分が開発したアプリを“Metro化”することを望み、期待している。だが、これはガイダンスであり、要件ではない。
Buildで披露されたWindows 8を搭載したARMベースのタブレットがデスクトップのタイルインターフェースを搭載している画面ショットが、ThisIsMyNextに掲載されていた。この画面ショットは、Build参加者に配られたIntelの「i5」をベースとしたSamsungのWindows 8搭載機のスタート画面のように見える(ZDNetのブログ仲間であるEd Bott氏による画面ショットを下に貼り付けた)。デスクトップタイルをタップしてデスクトップ“アプリ”にアクセスすることで、ユーザーはクラッシックなWindowsモードに切り替えることができる。
これは暫定的なものではない。ユーザーインターフェース(デスクトップモードもMetroモードも)はx86とARMとで一貫性がある。繰り返すと、Windows 8登場時(2012年と予想されている)、デスクトップタイルとエクスペリエンスはx86/x64とARMの両ハードウェアで利用できることになる。
私見では、混乱を招いている理由の1つにWindows 8での用語の使い方があると思う。Windows 8での「デスクトップアプリ」とは、クラッシックなWindows 7モードのことを意味する。Metroスタイルのアプリすべてがコンシューマー向けではないし、企業や業務アプリのすべてがデスクトップアプリモードになるわけではない。業務アプリ--HTML5/JavaScriptで書かれたものも、C++、C♯、VisualBasicと/またはXAMLを使って書かれたものも--はMetroを取り入れることができる。そして、コンシューマー向けアプリも技術的にはWindows 8デスクトップアプリとして開発できる。
Microsoft側は、Metro風のアプリケーションが次期Windows 8のアプリストアである「Windows Store」で提供されるのか、デスクトップアプリを同ストアでダウンロードできるのかについて、まだ明言していない。Buildの後のわたしの理解では、デスクトップアプリは物理的には、(Microsoftによるセキュリティチェックを受けたMetro風のアプリのようには)Windows Storeからダウンロードできないように見える。実際、うわさでは、デスクトップアプリについては同ストアで開発者のウェブサイトにリンクが張られ、そこから購入できるようになるといわれている。
これについてMicrosoftに聞いてみたが、現時点でコメントはない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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