なぜ日本の有料動画サービスは成功しないのか--Hulu CEOインタビュー

 ハリウッド映画や海外ドラマが月額1480円で見放題の有料動画サービス「Hulu」が日本でサービスを開始した。「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「24」などの人気作品を、PCやスマートフォン、テレビなどマルチデバイスで視聴できるのが特徴だ。

 HuluのCEOであるJason Kilar氏に、Huluが日本で成功するための条件や日本の動画サービスについて聞くことができた。

--日本でもいくつか有料動画サービスが提供されていますが、いずれも大きな成功を収めているとは言い難い状況です。その要因はどこにあると思いますか?

 ほとんどの有料動画サービスが、コンテンツごとに料金を支払うモデルを採用していること。また、コンテンツの数が少ないことや消費者が望むデバイスで視聴できないことなどが考えられます。Huluでは良質なコンテンツを用意し、月額制を採用しました。また、皆さんの観たいデバイスで視聴することができます。


Hulu CEOのJason Kilar氏

--Huluが日本市場で成功するための条件や課題は何でしょう?

 今日(9月1日)サービスを開始しましたが、これは最初のステップであって、常にサービスを改善していかなければならないということです。今後、さらによいコンテンツを提供し、さらに多くのデバイスに対応する必要があると考えています。

--日本では「ニコニコ動画」のように、動画を観るだけでなく書き込まれたコメントも一緒に楽しむ文化が多くのユーザーに受け入れられています。

 Huluでも映画やドラマの特定の瞬間にコメントを書き込んで、TwitterやFacebookの友達と共有できる機能を実装しています。これはまだ米国のみで提供している機能ですが、日本でも今後実装する予定です。

--日本で注目している企業やサービスはありますか?

 Huluは2007年のサービス開始からデザインを高く評価していただいているのですが、実はそのインスピレーションは日本からきています。特定の会社やサービスについてはコメントできませんが、デザインチームも日本のデザインが非常に好きで、それをベースに自分たちのデザインの考え方を作っています。日本のデザインはシンプルかつクリーンで洗練されていることが大きなポイントですね。

--スマートフォンでもHuluを視聴されていると思いますが、Kilar氏はどのような端末を愛用していますか?

 現在はiPhone4を使っていますが、iPhone5が発売されたらすぐに買い換えるつもりです。Apple製品ならiPadは4台持っていますし、自宅にはiMacが6台あります。子どもが4人いるので1人1台持っていることになりますね。

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