Appleは、2010年に「Apple TV」と「iTunes」経由で提供を開始した99セントのテレビ番組レンタルサービスを終了した。
Appleが最大限努力したにもかかわらず、大手放送局の大半は99セントでの番組の提供を望まなかった。レンタルサービスに参加した大手は、News Corporationの子会社であるFox BroadcastingとWalt Disneyの子会社であるABCの2社だけで、それも99セントで提供したのはごく限られた数の番組だけだった。
これは映画会社がAppleの新しい定期購読サービスや、さらにはそれ以外のサービスを支持しようとしていることを意味するのかといえば、そうではない。米国時間8月26日に流れ始めたうわさ話を信じてはいけない。筆者が知る映画関係の情報筋は8月初めの段階で、Appleが定期購読サービスを実施するとしても、すぐに開始されることはないと言っていた。
ハリウッドの映画会社と放送局は新たなNetflixの登場を望んでいない。よく見ればわかるが、彼らは状況を元に戻そうとしている。ハリウッドから聞こえてくる話といえば、コンテンツを値上げすることや、Netflixに提供するコンテンツを減らすことだ。彼らは、ウェブで配信するという理由だけでコンテンツを値下げしたいとは考えていない。
ハリウッド内でも意見は一致していないが、意思決定権を持つ人たちの大多数は、自分たちの利益を確保するために、オンラインでのテレビ番組や映画の提供はペイパービュー方式にしたいと考えている。
さらに、筆者が取材した企業幹部たちによれば、これまでAppleが定期購読サービスについて突っ込んだ話をしたことはなかったという。ただ、時期は定かでないものの、Appleがさまざまなビジネスモデルについて議論したことがあると、ある情報筋は述べている。実際、筆者を含めていろいろな人が1年以上前から報じているのは、Appleが実はクラウドでのサービス提供に焦点を合わせているという話だ。これなら、ユーザーはAppleのサーバーから配信されるビデオコンテンツにアクセスできる。
「iTunesの顧客にはテレビ番組を購入する方式の方がはるかに好まれることがわかった」と、Appleの広報を担当するTom Neumayr氏は26日午後に発表した声明の中で述べ、「クラウドのiTunesなら、顧客は『iOS』搭載機器、Apple TV、『Mac』、PCから購入してダウンロードしたテレビ番組を視聴でき、好きなときに好きな方法で番組を楽しめる」と語っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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