「MacBook Air」は「MacBook」シリーズの新たな主力製品なのだろうか。
ホワイトMacBookに終止符が打たれた。かつての「iBook」や「PowerBook」の後継であり、低価格でポリカーボネート製の999ドルモデルはついにAppleのノートブックのラインアップから外され、ユーザーの選択肢は突如「MacBook Pro」とさらに薄型のMacBook Airの2つに絞られた。MacBook Airについては米国時間7月20日朝、より速いプロセッサを搭載し「Mac OS X Lion」がプレインストールされた新型モデルが発表されている。
MacBook Airが2008年以降たどってきた道は興味深い。初めはエグゼクティブ向けの高級な遊び道具だったが、その後は手ごろな価格となりながらも特別品という趣を残した超軽量モデルとなったのである。そして2010年10月には新モデルが発表されたが、米国における新学期のための買い物シーズンはとうに過ぎてしまっていた。
だが、2011年の新モデルは7月下旬に発表され、コンピュータの購入を考えている学生には最適な時期の登場となった。一方、MacBook Proの最新のアップデートは2月だった。
999ドルのMacBookは、今なお存続している。11インチMacBook Airのベースモデルは、価格面においてかつてのホワイトMacBookと同じである。搭載された1.6GHzの「Core i5」プロセッサは2010年発表のMacBook Airよりもはるかに軽快に感じられるものの、限られたストレージ容量(64Gバイトのフラッシュメモリ)はハードディスクに何でも入れておきたいユーザーには足かせとなっている。しかも、初めて起動させた際のストレージの空き容量は48Gバイトで、データをずっと残しておく場所としては難が残る。64Gバイトのストレージ容量は購入時に256Gバイトまで拡張可能だが、それによって製品価格も数百ドル跳ね上がってしまう。
それとも、ストレージ容量は今後、重要視する必要はなくなるのだろうか。MacBook Airの当初のコンセプトで常に期待されていたクラウドストレージは現在、かつてないほど幅広く取り入れられている。音楽や写真のライブラリはリモートサーバに容易に保存可能で、ストリーミングビデオサービスの普及も進んでいる。「iCloud」は繰り返しダウンロード可能な音楽のストレージとしてさらに多くのオプションを提供し、ローカルメディアのストレージ容量に関する悩みを減らしてくれるだろう(AmazonやGoogle Musicでは、また別のソリューションを提供している)。一方、新たに追加された「Thunderbolt」ポートは、学生にとって興味をそそられるオプションを提供してくれる。魅力的だが999ドルと高価な「Apple Thunderbolt Display」を追加購入して自分のMacBook Airとつなげれば、デスクトップ的な環境に早変わりする。そしてこのディスプレイには、MacBook Airに用意されていないポート(イーサネット、FireWire、より多くのUSBポート)がすべて搭載されている。
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