Googleの最高経営責任者(CEO)を務めるLarry Page氏は、「More wood behind fewer arrows」という自身の約束どおり、主力製品により多くの同社のリソースと労力を集中させるつもりである。
Googleは米国時間7月20日のブログ投稿で、同社が「Google Labs」の取り組みを終了する予定であることを発表した。同社Research and Systems Infrastructureを率いるシニアバイスプレジデントのBill Coughran氏は、きわめて初期の段階のプロトタイプをGoogle LabsにリリースすることによってGoogleは多くを学んだと述べた。しかし、「目の前に広がる莫大な機会を最大限に活用しようと考えると、これまで以上に集中することが不可欠である」と同氏は付け加えた。
つまり、これは、現時点のGoogle Labsに対して、一部のプロジェクトや実験を直ちに終了する予定であることを意味する。また、Google Labsの一部の製品や技術は、Googleの他の製品分野へと展開されることになる。Coughran氏は、「Android Market」を介してアプリケーションとして提供されているGoogle Labsの多くの製品は、引き続きAndroid Marketで提供される予定であるとも述べた。
「2011年6月に早い段階で実施した『Google+』の実地試験が示すように、われわれのすべての製品に対し、Google Labsを支える原動力であったスピードと革新を今後も追求し続けるつもりである」とCoughran氏は述べた。
先週、同社の決算が発表された後、Page氏はアナリストや投資家らに対し、同社は投資回収率(ROI)が最大となるプロジェクトに注力するつもりであることを再認識してもらおうとした。
「全般的には、われわれはこれまでと同様に、長期的で絶対的な利益と成長を目指している」とPage氏は述べた。「無人車など、投機的な事業に注力するのは容易だ。しかし、われわれは主力製品にリソースの大半を割いている。任意の時点で見ると、投機的なプロジェクトの数は少なく規模は小さいかもしれないが、われわれは株主の資金を非常に慎重に運用している。投機的な事業に全財産を賭けるようなことはしない」(Page氏)
Googleは最近、業績の振るわない他の数件のプロジェクトも廃止している。2011年6月には、個人向け健康記録サービス「Google Health」の終了と、家庭用エネルギー消費をウェブベースで監視するサービス「Google PowerMeter」の廃止を決定した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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