日本マイクロソフトは7月7日、学生向け技術コンテスト「Imagine Cup 2011」世界大会に向けた壮行会を開催。日本代表として世界に向かう学生ら2チームを激励した。
Imagine CupはMicrosoftが世界規模で開催する学生向け技術コンテスト。テクノロジーを活用した社会問題の解決を目指す、国連の開発目標「国連ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals:MDGs)」を元にサービスを開発。英語でのプレゼンテーションを行うというもの。9回目となる今回は、初の北米開催。米国ニューヨークに各国の大会の代表が集結し、プレゼンでしのぎを削る。
日本マイクロソフトは4月に日本大会を開催した。ソフトウェアデザイン部門と組み込み開発部門について、それぞれ審査を勝ち抜いた各部門3チームから、同志社大学と同大学院の学生チーム「MI3」と、京都工芸繊維大学や大阪市立デザイン教育研究所、早稲田大学による混成チーム「SunDonation」がそれぞれ代表に選ばれた(メンバーの構成などは過去記事参照)。
壮行会ではまず、マイクロソフト最高技術責任者(CTO)の加治佐俊一氏が登壇。「震災で日本大会が遅れたが、この3カ月間英語もプロジェクトも頑張ってきた。限界は広がっていくもの。自分の力を出し切り、また周囲の参加者のことも学んで帰ってきてほしい」と日本代表にエールを送った。
また、文部科学副大臣の鈴木寬氏がビデオレターで登場。「経済社会はグローバル化している。英語教育はより重要になっていく。学生はまさに未来、新しい時代の創造者。日本の情報技術、能力の高さを発信してほしい」とコメント。同氏の公設秘書である日下部恵一郎氏も会場で「若いときに得た経験をポジティブにとらえれば、将来に渡ってポジティブに作用し続ける。Imagine Cupでのすべての経験はポジティブになると確信している。頑張ってきてください」と語った。
今回の世界大会には、世界183の国と地域、35万人以上の参加者から選ばれた70の国と地域、128チーム400名が参加。中でも女性の参加者は2010年のポーランド大会から2倍以上となる65名が参加する。女性のみで構成されたチームも4チームあるという。「テクノロジーの世界での女性の社会進出をもっともっと応援したい」(マイクロソフト アカデミックテクノロジー推進部 部長の伊藤信博氏)。また、参加チームの25%がテーマとして「環境」を選択するというトレンドがあるという。
Microsoftの最新技術を積極的に採用するチームも多く、モバイル向けOSのWindows Phone 7を47%のチームが、クラウドサービスWindows Azureを32%のチームがそれぞれ採用。Kinectを使ったサービスを開発できるKinect Technologyも10チームが使用している。
今回の大会では、MI3、Sun Donationの2チームが大会に参加するほか、オンライン審査部門となるWindows 7 Touch Challengeで世界第3位となったTeam IUVOの2名が動画で現地からレポートを行うほか、同社の学生パートナー「Microsoft Student Partners」の2名がSocial Media Student Enthusiastとして、Facebookなどでレポートを行う。
伊藤氏はまた、「(参加者に)僕はこれを成し遂げたい、という話を聞いた。それを一緒に達成していきましょう」とコメント。その後2チームによる本番さながらのプレゼンが実施され、壮行会は終了した。世界大会は米国時間7月8日から開催される。同日にはMicrosoft CEOのSteve Ballmer氏がスピーチを行う予定。7月9日には、日本代表2チームも参加する予選が開催される。
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