Microsoft主催の学生向け技術コンテスト「Imagine Cup 2011」の世界大会が米国時間7月8日から米ニューヨークで開催される。9回目となる同大会、ソフトウェアデザイン部門と組み込み開発部門にそれぞれ日本大会を勝ち抜いた学生チームが参戦する。
4月に開催された日本大会には、両部門それぞれ一次審査を通過した3チームが参加。世界大会に向けてしのぎを削った。
その結果、ソフトウェアデザイン部門では、同志社大学の学生で組織するMI3が携帯電話のSMSを利用した医療診断システム「Dr.One」を発表して見事優勝。視覚障害者支援システム「The Third Eye」を発表した関西大学大学院のKAISERが2位、多言語での自然文検索プラットフォーム「PIJIN」を発表した関西学院大学のPIJINが3位となった。
組み込み開発部門では、京都工芸繊維大学や大阪市立デザイン教育研究所、早稲田大学の混成チームSunDonationが、デジタルサイネージを用いた募金システム「SunDonation」を発表し優勝。移動式選挙ソリューション「DeSK」を発表したサレジオ工業高等専門学校のSP2LCが2位、LED信号機の可視光を利用したアイドリングストップソリューションを発表した東京工業高等専門学校のcoccoloが3位となった(参加メンバーの詳細はこちら)。
なおSunDonationについては、日本大会優勝時のメンバー2人が就職のためチームから離れ、SP2LCのメンバーである河村辰也氏、京都大学大学院の芝原達哉氏が参画。開発面でもSP2LCがサポートする新体制となっている。
Imagine Cupは計5部門が用意されており、それぞれテクノロジーを活用して世界の社会問題を解決しようという国連の定める8つの開発目標「国連ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals:MDGs)」を元にした発表を行う必要がある。中でも日本代表が出場する2部門はエントリーするチームも多く、注目の集まる部門となる。両部門で審査のポイントや方法に多少の違いはあるものの、それぞれ審査員の前で英語プレゼンテーションを実施。2回戦までを勝ち抜いたチームが世界中から集まった参加者の前であらためてプレゼンテーションを行う。
プレゼンテーションの内容もさることながら、すべてのやりとりが英語で行われるため、日本の学生にとってはハードルが高い同大会。マイクロソフトでは、世界大会に向け、同社と関わりの深い起業家らをメンターとして迎えて学生らを指導するなど、積極的な育成活動を行っている。日本大会終了直後から1日合宿「1Day Camp」やオンラインでの情報共有、英語トレーニングを実施。6月19日には東京・品川のマイクロソフト本社にて3回目となる1Day Campが開催された。
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