Appleは米国時間6月28日夜、「Final Cut Pro X」についてよくある質問(FAQ)ページを掲載した。Final Cut Pro Xは21日にリリースされたが、それ以来、長年のFinal Cutユーザーの間では議論を呼んでいる。
FAQページの冒頭には、以下のようなくだりがある。「Final Cut Pro Xはノンリニアビデオ編集における進化です。数多くのプロ編集者に感銘を与えると同時に、ビデオのプロのコミュニティーでたくさんの議論を引き起こしています。Final Cut Pro Xの新機能や、Final Cut Proの以前のバージョンとの比較について、質問があることは承知しています。このページに、これまでに伺った最も一般的な質問への回答を掲載しています」
このFAQではAppleはインポートや編集、メディア管理、エクスポート、さらには購入について詳細を説明するとともに、現バージョンで失われた機能の一部は今後のソフトウェアアップデートで復活するとの見通しを示した。
そうした機能の例として、Appleでは対応カメラの拡大、マルチカム編集、XMLエクスポート、エクスポート向けのオーディオファイルの指定、さらにはサードパーティーのツールを用いたOMF、AAF、およびEDLへの将来的対応などを挙げている。サードパーティーによるプラグインや、外部モニターなどへのドライバ対応については、該当する企業が互換性向上のためのアップデートを行うかどうかにかかっているというのが、Apple側の説明だ。
マルチカム編集とXML対応の2つについては、復活予定の「重要な」機能だとAppleも強調している。マルチカム編集はFinal Cut Pro Xの「次のメジャーリリース」、サードパーティーによるXMLツール作成用のAPIは「今後数週間以内」に復活するという。また、「今夏」のアップデートにも言及し、オーディオトラックの一部を選んで書き出す機能が戻ってくると述べている。
しかし、不満のある購入者への払い戻しに関する文面は、このFAQページには見当たらない。Appleのサポートフォーラムに掲載されたいくつかのディスカッションを見ると、不満を書き込んでいる人に対して、Appleは「返品、交換は不可」という同社の原則を破り、払い戻しで対応しているようだ。
具体的な機能への言及と共に、Final Cut Pro Xおよび同ソフトウェアと合わせて用いる関連プログラム「Motion 5」と「Compressor 4」について、ボリュームライセンスプログラムがまもなく提供される点にもAppleは触れている。現在はMac App Storeで1本ずつ購入しなければならないが、ボリュームライセンスプログラムでは企業や教育機関の顧客が20本以上のソフトウェアをまとめて購入できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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