Microsoftは、米国内の153カ所の鮮やかな写真を表示する新しいウェブアプリケーションをローンチした。これは最終的に世界の高解像度航空地図を提供することを目指す同社の取り組みを強調するものだ。
Microsoftが「Bing Maps GeoArt」と呼ぶこれらの詳細な鳥瞰図は、北米大陸の米国48州と西欧の高解像度写真を集めて継ぎ目のない地図を作成する同社の「Bing Maps Global Ortho」プロジェクトの一環だ。この目標を達成するため、Microsoftは1億ドル以上を投じて、特別に設計された100万ドルのカメラを搭載した飛行機を操縦するパイロットと契約を結んでいる。このカメラは、1ピクセルが地上の6~12インチ(約15.2~30.5cm)に相当する画像を数秒ごとに撮影することができる。
その後、Microsoftは撮影された画像の品質管理を行う。この作業の目的は、画像に煙や雲、一時的な雪、水溜まりが映り込まないようにすることだ。落葉樹がある地域では、樹木が落葉する春と秋の短い期間に撮影を行う。その後、撮影した写真のカラーバランスを補正して、画像の品質に一貫性を持たせる。こうすることで、ユーザーは一枚の写真から別の写真へ移動していることを全く意識することなく、複数の写真で構成される地図をスムーズにスクロールして移動できる。
一連の作業が終わると、非常に鮮明な航空地図が完成する。Microsoftが同プロジェクトを完了したときには、この航空地図はユーザーがどの方向に移動しても一貫した画像品質で表示されるようになる。MicrosoftやライバルのGoogleが現在提供している地図は、人口が密集した都市部では非常に鮮明だが、郊外や田舎ではそれほど鮮明ではない。
Microsoftは2012年6月までに、北米大陸の米国48州および西欧の地図を完成させる予定だ。その後も、自然災害の被害に遭った地域など、変更のあった場所の上空を飛行するパイロットと契約して、最新の画像を継続的に撮影していく計画である。同社はいずれ同プロジェクトをアラスカ州とハワイ州、およびカナダにまで拡大する予定で、最終的には全世界を網羅したい考えだ。
現在のところ、Microsoftは米国の約半分の撮影を完了しているが、公開しているのは同国の約3分の1の画像のみだ。比較的新しい画像は、現在加工処理が施されているところである。欧州については、約10%の撮影を完了している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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