最後に、実際に使ってみて気になった点、注意すべき点をまとめておこう。
ハードウェアについて唯一残念な点があるとすれば、D端子やHDMI端子を持たないことだろう。特にPCなど高解像度の環境で視聴する場合、画質にはプラスアルファを求めたくなる。環境によってはコンポーネント端子から変換するためのケーブル代の実費が必要になることは、考慮しておいたほうがよさそうだ。
また、複数のデバイスで同時に視聴できない点は注意すべきだ。本製品はパーソナルユースを前提とした製品であり、法律的な観点からも複数人への配信はできないよう制限されているが、例えば自宅でPC用のビューアを起動したまま外出してしまうと、出先でスマートフォンによる視聴ができなくなってしまう。PCを常時起動しているユーザーでは起こりうる問題なので、将来的にはスマートフォン側からの操作で配信先を切り替えられるようになるといった改善を期待したい。
いずれにせよ、スマートフォン用のビューアアプリも含めて1万円台で、こうしたロケーションフリー環境が手に入ってしまうのは驚きだ。自力で設定が難しいユーザーのために有償の設置サービスも用意されているが、それを含めても3万円台と、他社の同等製品よりも安価で入手できるなど、コストパフォーマンスの高さは折り紙付き。これまでロケーションフリー製品にあまりなじみがなかったユーザーも、チャレンジしてみる価値はありそうだ。
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