モバイル版「Safari」はウェブアプリケーションを高速に実行できるが、中にはその高速化の恩恵を受けられないアプリケーションもあった。「iOS 5」ではこの問題に対処する可能性が高いとみられる。
「iOS」では、ホームスクリーン上のアイコンから、Safariを使ってウェブサイトやウェブアプリケーションを開くことができる。だが、ホームスクリーンに置いたアプリケーションは「iOS 4.3」でSafariに導入された高速化の恩恵を受けていなかった。これらのアプリケーションは、JavaScript言語で書かれたウェブベースのコードを高速化する「Nitro」エンジンが利用できないためだ。
だが、iOS 5ではこの問題に対処するとみられている。
ソーシャルニュースサイトHacker Newsでは米国時間6月16日、MatthewPhillipsというユーザーが「ホームスクリーンのウェブアプリケーションがNitroを使わないという4.3からのバグは修正されたのか?」という質問を投稿した。これに対し、別のユーザーXuzzは次のように回答している。「これを言ってしまうとNDA(秘密保持契約)に違反することになるかもしれないが、回答はイエスで、修正されている。今後ウェブアプリケーションには『動的コード署名』が付与され、これによってNitroが有効になる」
iOSには、「UIWebView」というインターフェースを用いて、Safariを介さずに動くウェブアプリケーションを作成する方法もある。
Nitroは、実行時(JIT)コンパイルによって、JavaScriptソフトウェアの実行時に高速化したコードを生成するが、UIWebViewは、JITコンパイルに関するセキュリティ上の理由から、Nitroによる高速化を取り入れていない。
Xuzzは、「(UIWebViewはNitroの恩恵を受けてないが)これはセキュリティ上の制約だ」と述べている。
Appleにコメントを求めたが、今のところ回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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