ロンドン発--Adobe Systemsの最高技術責任者(CTO)であるKevin Lynch氏は、当地で開かれたOpen Mobile Summitで、物理世界と仮想世界をより強く結びつけるモバイルコンピューティングのデモを行った。将来、ユーザーがホテルの客室や美術館に足を踏み入れた際に、その場に応じたアプリケーションのインストールが促されるようになるかもしれない。「モバイルによって可能となる、ソーシャルベース、位置情報ベースのコンピューティングには、大きな未来がある」とLynch氏は語っている。
最初のデモでは、Lynch氏が美術館に入ると、その美術館の絵画や展示についての詳細情報を提供するアプリが同氏のタブレットに通知された。Lynch氏は、「近接検知はより精細になり、数フィート以内にいる人物の位置を把握できるようになるだろう」と述べた。
2つめのデモでは、同氏は美術館のカフェでタブレットから注文する様子を示した。ホテルの部屋では別のアプリが現れ、ホテルの映画を検索したり自分の写真をテレビ画面に表示したりした。「タブレットや携帯電話を部屋にある機器のコントローラとすることができる」とLynch氏は述べた。
Lynch氏はまた、ある人物に近付いたときに、その人が一般に共有している雑誌や本を検索し、数時間だけ読むことが許可されるアプリを示した。
Lynch氏によれば、このデモは現在の技術的能力からそれほどかけ離れたものではないという。「一部はすでに実現されている。デバイスのピアツーピア検出は現在実現しつつあり、『Flash』と『Adobe AIR』で使用できるようになっている」(Lynch氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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