恐らく最も重要なのはiCloudの利用料だ。Los Angeles Timesは6月2日、iCloudについて、当初は無償だが将来的には年額25ドルで提供されるというAppleの計画を報じた。比較のためにAppleのMobileMeを見ると、現時点の利用料は年額99ドルで、電子メール、ファイルストレージ、ウェブホスティング、同期ツールなどのサービスを含んでいる。iCloudがMobileMeを代替するならば、Appleは、年間で4倍近く違うこの会費収入を手放すつもりなのだろうか?
Lion、iOS 5、iCloudを主役に据えたことで、Appleは今回がソフトウェアに関する基調講演になることを明らかにしている。しかし、一部の既存ハードウェアが若干のアップデートを伴って登場する可能性もある。
Appleが「Time Capsule」を間もなくアップデートするという複数の報道が先週あった。これは、同製品がLionやiCloud向けの特別な機能を搭載すると考えた場合、理にかなった動きだ。9to5macの6月2日付けの報道によると、Appleはキャッシュ機能に取り組んでおり、この機能を使えば、ワイヤレスハードドライブ付きWi-FiルータであるTime Capsuleにソフトウェアアップデートをダウンロードさせたり、AppleのiCloudと同期させたりすることが可能になるかもしれないという。
また、「MacBook Air」もある。MacBook AirはIntelの「Sandybridge」プロセッサと「Thunderbolt」I/O技術を6月にも搭載すると予測されている。Appleは、このアップデートを「Final Cut Pro X」のリリースに合わせて発表する考えなのかもしれない。Final Cut Pro Xは、6月に登場する予定で、Thunderboltポートの利点を余すことなく活用できると思われる製品だ。しかし、現行のMacBook Airが2010年10月にLionとともに発表されたことを考えると、同OSが基調講演当日にリリースされるのであれば、それに合わせてMacBook Airを紹介する時間が設けられると考えても不自然ではない。
ダークホースとしては新しいiPhoneもある。これまでの流れからみてiPhoneは、新しいiOSのリリースに不可欠な役割を果たしており、2010年のWWDCではiPhone 4が登場している。これまでのところ、うわさとしては、iPhone 4の後続機は秋に登場し、iPhone 3GSからiPhone 4で見せたような大きな変化はなく、小さな改善が一部に施されているというのが有力だ。
では、Appleにとって、最新かつ最良のOSのみで動作する何らかのハードウェアに特化した機能を加えることなく、新しいiOSを登場させることは本当に可能なのだろうか?AppleがiOS 4を2010年のWWDCの2カ月前に披露したことを考えると、明らかに可能だと思われる。Appleは、恐らく「FaceTime」の時と同様、秘密の機能を後々のために隠しているかもしれない。
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