「バルマー氏はCEOから退くべき」と投資家

Lance Whitney (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2011年05月27日 14時42分

 「MicrosoftのSteve Ballmer氏は、最高経営責任者(CEO)の座から退き、ほかの誰かに経営を任せるべきだ」--投資管理会社Greenlight CapitalのプレジデントであるDavid Einhorn氏は米国時間5月25日、ニューヨークで開催された投資家向け会議Ira Sohn Investment Research Conferenceにてこのように述べ、Microsoftの株価が低迷している主な原因はBallmer氏にあるとした。

 Bloombergの報道によると、Einhorn氏は「Microsoftの経営陣はそろそろBallmer氏に『君に何ができるのかはわかったから、次はあの人に機会を与えてやろうじゃないか』と言う時期だ」と述べたという。「Ballmer氏があの座に居座り続けることこそが、Microsoftの株価の最大のネックになっている」(Einhorn氏)

 一方、The Wall Street Journal(WSJ)では、Microsoftの研究開発努力が弱いことにも一因があるとEinhorn氏が指摘したとしている。Einhorn氏は一例として、Microsoftが新製品を開発しても、Windowsと競合するような製品であれば市場に出そうとしないことを挙げている。

 また、新最先端市場に乗り出すことが遅い点もBallmer氏に責任があるという。

 Bloombergは、Einhorn氏が「Ballmer氏の問題は過去にとらわれていることだ」と述べたと伝えている。「Ballmer氏のせいで、Microsoftはさまざまな分野で競合に負けてしまった。例えば、検索、モバイルコミュニケーションソフトウェア、タブレットコンピューティング、ソーシャルネットワークといった分野だ」(Einhorn氏)

 2010年10月、Microsoftの経営陣はBallmer氏の2010年のボーナスをカットした。その要因は、携帯電話「KIN」の失敗や、携帯電話市場でのシェア喪失、成長分野であるタブレット市場に参入できていないことなどにあるとされているが、これは経営陣のBallmer氏に対する信頼度がゆらいでいることを示している。

 Reutersによると、Einhorn氏は自身のファンドのためにMicrosoftの株を買いあさっており、現時点で約900万株(発行済株式の0.11%)を所有しているという。

 多くの投資業界人は、Microsoftの株が過小評価されていると見ている。Einhorn氏も同社の株の支持者だが、投資の成果があまり出ていないと感じており、その原因は「Microsoftの成果と可能性が一部認められていない」ことにあると、WSJがEinhorn氏のコメントとして掲載している。

 ReutersがMicrosoftの経営陣に近い情報筋の話として得た情報によると、会長のBill Gates氏を含む同社役員らは、Einhorn氏の批判をよそにBallmer氏を支持し続ける意向を示しているという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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