標準化団体は通常、対応が鈍く動きが遅い。しかし、ブラウザ機能の拡大という点では、Googleにとって、「Gears」プラグインを使うよりもウェブに機能を追加するより手早い手段となった。
このため、この1年半の間、Gearsプロジェクトの取り組みを減速していたGoogleが、同ソフトウェアを「Google Chrome」ブラウザから完全に取り除くという話はさほど驚くべきことでもない。
Gearsチームに所属するAaron Boodman氏はブログ投稿で、「Gearsにとうとう別れを告げる時が来た」と述べた。「Gearsは今後、新しくリリースされることはなく、『Firefox 4』や『Internet Explorer 9』といった新しいブラウザではサポートされない。Chromeにおいても、『Chrome 12』からはGearsを削除する予定だ」(Boodman氏)
Googleは2007年、Gearsをオープンソースプロジェクトとして大々的に発表した。その主要な機能は、「Google Docs」や「Gmail」に代表されるウェブアプリケーションをオフライン時、つまり、ネットワーク接続の切断時に動作させることができるというものだった。
しかし、Gearsの採用を試みたその他のウェブ開発プロジェクトは、「Zoho」「WordPress」「iStockphoto」など数件にとどまり、GoogleはGearsの機能を、独自のプラグインではなく、標準規格を通してウェブブラウザに提供することに注力していた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」