地デジチューナ無償給付、被災世帯も対象へ--共同受信施設の復旧も支援

 総務省は5月10日、東日本大震災の被災地に向けた地上デジタル放送移行のための支援策を発表した。簡易チューナの無償給付などを実施するという。

 発表されたのは地デジチューナ支援と共同受信施設の復旧支援など。地デジチューナ支援は、現在地デジ放送未対応のNHK放送受信料全額免除世帯に対し実施している簡易チューナの無償給付を、被災世帯へと拡大するというもの。東日本大震災において、住居が半壊、半焼または床上浸水以上の被害を受けた家屋に居住している、または居住されていた世帯と、災害対策基本法による避難の勧告、指示または退去命令を継続して1カ月以上受けている世帯が対象になる。

 支援申し込みの受付は5月13日から7月24日までを予定しているが、岩手県、宮城県、福島県の東北3県については申し込み期限を当面の間延長するとしている。

 共同受信施設の復旧支援については、震災で被災した施設を対象に改修費などの経費を助成する。受信障害対策共聴施設の改修等の経費は3分の2、集合住宅共聴施設の改修等の経費は2分の1が助成される。

 総務省では、辺地共聴施設、デジタル中継局などについても震災により被災した施設を対象に地上デジタル化対応のための支援を拡充していくとのことだ。また、岩手県、宮城県、福島県の東北3県については7月の地上デジタル放送移行を延期し、地上アナログ放送を延長することを発表している。

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