USBバッテリ&節電ソフト活用法--夏のオフィスや自宅で役立つ節電対策 - (page 3)

「ピークシフト」のためにタイマーを使って深夜に充電

  • コンセントに取り付けて15分単位でON/OFFできる市販のタイマー、オーム電機のHS-AT01は1000円以下で入手可能

 すでに、ノートPCでは、搭載されるバッテリを活用し、PCを使っている時間と充電する時間をずらすことで、電力のピークを和らげる工夫が進んでいる。IBMが企業向けPCに数年前に搭載したのをはじめとして、IBMのPC事業の流れをくむレノボでは2011年から同様の機能が復活した。また、東芝など他のPCメーカーにもピークシフト機能の搭載が進んでいる。

 ピークシフトとは、電力需要の少ない時間帯、例えば深夜などにバッテリを充電する。逆に、電力需要の特に多い午後の昼食直後といった時間帯はコンセントから電源を使わずにバッテリでの利用に切り替えてくれる。また、バッテリが空になったとしても電力需要の多い時間帯はバッテリの充電を行わないといったこともできる。

  • 深夜にONするようにピンを倒し、充電するようにつないでおけば深夜だけ充電できる

 この仕組みをUSBバッテリやiPadなどの機器でできるか試してみよう。必要なものは、15分単位で電源のON/OFFが切り替えられるタイマーだ。電器店などで見かけるのは15分単位でピンを倒すことで、その時間帯の電気の入り切りができるタイマー。安い物では1000円以下でも手に入り、高い物でも2000~3000円だ。

 使い方は簡単で、このタイマーを使って深夜にだけ充電をしてみよう。電力需要が最も下がるのは午前2~4時なのだが、5時を過ぎたあたりから急激に需要が伸びてくる。事前に充電に要する時間を調べておき、逆算して午前5時前には充電完了するような設定にするとよいだろう。具体的には充電に2時間かかるバッテリなら午前2時スタート、5時間かかるなら午後11時スタートといった具合だ。

 また、タイマーの先にテーブルタップを取り付け、複数の機器の充電を行えば、さらにピークシフトの機器を増やせることになる。USBバッテリをはじめ昼間持ち歩くノートPCや携帯電話の充電器もまとめてつなげばさらにピークシフトできる機器が増える。個人よりも会社単位などでピークシフト用のタイマーとコンセントを用意してまとめて充電するようにすれば効果も高くなるだろう。

  • 東京電力が公開している電力の使用状況グラフ。これを見ると深夜帯に余裕がある

 ひとつだけ問題があるとすれば、タイマーそのものの消費電力。実際にワットチェッカーでタイマーの電力を測ったところ約1Wが常時消費されている。USBバッテリを1個充電するだけではタイマーの消費電力のほうが問題になりかねない。

 問題にならなくする方法は、やはりできるだけ多くの充電できる機器をまとめておくことだろう。少し面倒になるが、普段はタイマーごと切っておき、帰社や就寝前に毎回タイマーを接続して時計をあわせる方法で無駄を少なくすることができる。

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