Googleは米国時間4月27日、同社が提供するブラウザの最新版「Chrome 11」の安定版をリリースした。最新版には音声をテキスト変換する機能が備わっており、キーボード入力が困難な人にとって便利なほか、「Google Translate」と同時に利用し、即席翻訳として活用することもできる。
音声入力機能はHTML5がベースとなっており、同機能を利用するにはサイト上にマイクのアイコンが埋め込まれている必要がある。ユーザーがアイコンをクリックしてコンピュータのマイクに向かって話すと、話した内容がテキストで記録され、ブラウザが自動的にそのテキストを適切なフィールドに入力するという仕組みだ。
新機能は、Google Translateのページにて試すことが可能だ。同ページのテキスト入力フィールドの右下にマイクのアイコンがあるので、このアイコンをクリックして音声を入力する。ただし、現時点でマイクと音声入力機能が有効になっているのは、入力する言語が英語の場合のみのようだ。
ブラウザの機能として大変興味深い機能ではあるが、Googleは単に成り行きでこの機能を搭載したわけではない。音声入力機能により、Chrome OSはキーボード入力が困難な人に対する補助機能を簡単に提供できるようになっている。ブラウザがOSとなる場合、コンピュータに向かって話しかけるだけでその内容を翻訳してくれるという機能は、ユーザーに幅広くアピールする近道となる。
Chrome 11ではほかにも、3D CSSのハードウェアアクセラレーションや、クラウド印刷機能のバグ修正、内蔵されているAdobe Flashのバージョンのセキュリティアップデート、Firefox 4で変更したユーザーエージェントに合わせたユーザーエージェントストリングの変更などが含まれている。Chrome 11ベータ版にてセキュリティ上問題があるとされていた25点も修正されており、この中には危険度が高いとされていた15点も含まれている。これらの修正により、ナビゲーションエラー時のURLバーのなりすましや、PDFフォームにてポインタの不具合が頻繁に起こるといったことを回避できるようになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けChに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス