「Cacoo」は、フローチャートや機器構成図、ワイヤフレームやUMLをオンラインで簡単に作成できるサービスだ。目的ごとにさまざまな図形やコネクタが用意されており、ドラッグ&ドロップで見栄えのいい図を作成し、画像データとしてエクスポートしてビジネス文書に貼り付けて使うことができる。
ビジネス文書、なかでもプレゼンテーション資料などに不可欠なチャート図などを作成するのに最も簡単な方法は、ExcelやPowerPointなどのオートシェイプを使うことだ。しかし登録されているのは基本的な図形だけで、ちょっと凝った図を作ろうとすると不自由さを感じることも多い。Visioのような専用ソフトであれば多数のテンプレートやアイコンも用意されているが、ソフト自体が高額で、おいそれと買えるものではない。
本サービスは目的ごとに多数の図形やアイコン、コネクタ類(本サービスではステンシルと総称されている)が用意されており、ドラッグ&ドロップで配置することにより、ブラウザ上でさまざまな作図を簡単に行うことができる。作成できる図はフローチャートはもちろんのこと、オフィスの機器構成図、オフィスのレイアウトの見取り図、マインドマップ、ウェブサイトのワイヤフレーム、サイトマップ、ソフトウェアのフロー図、UMLなど実に多彩だ。
なかでも、ExcelやPowerPointにはない機器のアイコンや、ワイヤフレームのパーツ類が含まれているのは大きな魅力だ。ExcelやPowerPointでもクリップアート機能を組み合わせることである程度のクオリティまでは仕上げることは可能だが、探すのが一苦労だったり、アイコンが見つかってもタッチがバラバラで見栄えが悪いという問題があった。本サービスであればおおむね統一されたタッチに基づいて目的別のアイコンが探しやすくまとまっているので、誰でも手軽に見栄えのよい作図が行えるというわけだ。
無料版では作成できる図の数は25個まで、書き出しはPNG画像のみという制限があり、さらに多くの枚数を作成したい場合やベクタデータで書き出すには有料版の契約が必要になる。とはいえ無料版によるビットマップ書き出しでもかなりのクオリティなので、まずは無料版を試してみて、気に入ったら有料版を契約するようにすればいいだろう。オフィス文書と組み合わせることでクオリティアップに大いに役立つので、ビジネス用途に効果的に活用したいところだ。
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