日本IBMは4月7日、x86サーバをベースにデータの高速な分析処理を実現するインメモリコンピューティングアプライアンス製品「IBM System x ワークロード最適化モデルfor SAP HANA」の販売を開始した。
IBM System x ワークロード最適化モデルfor SAP HANAは、現在提供されている仮想化用途向けモデルやデータベース用途向けモデルとともに、同社の「第5世代Enterprise X-Architecture(eX5)」に準拠したx86サーバをベースとしたワークロード特化型製品のひとつ。ワークロードの特性に合わせた構成やテクノロジを採用しており、優れた性能を発揮するという。
新製品は、業務システムのデータベースからデータをメモリ上に展開し、高速アクセスが可能な半導体ドライブ(SSD)を、処理内容を保持するトランザクションログ領域として使うことにより、検索、モデル化および分析をリアルタイムに実行するという。大容量メモリを搭載できる「IBM System x3690 X5」や「IBM System x3950 X5」といったベース機種に、「SAP In-Memory Appliance software (SAP HANA)」をあらかじめ搭載している。
ハードウェアにおいては、プロセッサ数、メモリ容量などを、リアルタイムでの検索や分析のワークロード向けに構成し、データ容量に応じて、5種類のモデルを提供する。また、スーパーコンピュータにも採用されているIBM開発の分散ファイルシステム「General Parallel File System(GPFS)」を搭載し、複数台を並列に接続して性能を高めることも容易だという。
なお、業務システムにIBMのデータベース管理ソフト「IBM DB2」(ver.9.1/9.5/9.7)とSAP ERP(ver.6.0以上かつUnicodeを使用)のソフトウェアを利用しているユーザーは、業務システムから同製品へのデータ複製もリアルタイムに実行できるとしている。
IBM System x ワークロード最適化モデルfor SAP HANAの価格は、最小構成の1180万円(税別、SAP HANAのライセンスは別途SAPからの購入が必要)から。出荷は5月27日より開始される。
新製品の発表にあたり、日本IBMでは、専門のコンサルティングチームによる導入支援サービスを提供するという。また、5月下旬より、東京都中央区にある日本IBMの検証施設で、導入前に稼働検証できる環境を無償で提供するとしている。
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