Internet Explorer 9には新しい機能や、再設計された従来の機能が詰め込まれており、この面ではあらゆる点で強い印象を与えている。
Microsoftが実装した興味深いコンセプトの1つは、ブラウザをOS化するという最近のトレンドに逆行するものだ。Internet Explorerは、Windows 7にある程度統合されるようになっている。IE9では、Windows 7のデスクトップのタスクバーに特定のサイトを固定表示させておけるようになった。これには、タブをタスクバー上にドラッグ&ドロップすればよい。そのサイトのファビコンが、タスクバー上のアイコンになる。
サイトをタスクバー上に固定表示した場合、デフォルトでは、ガラス風になっているIE9のAeroインターフェースの色が、そのサイトのファビコンの色に応じて変わるようになっている。これは小さいことだが、気の利いた工夫だ。きちんとコーディングすれば、タスクバー上に固定表示されたアイコンを右クリックした際に、そこに表示されるジャンプリストのリンクをカスタマイズしたり、Pandoraなどのストリーミングメディアサイトの再生操作ボタンを統合したり、ウェブメールアカウントの未読メール数を表示させたりすることもできる。サイトの開発者は、Microsoftのサイトの固定表示に関するAPIを、機能の実装に利用することができる。
Internet Explorerには、IE8の頃からタブごとにサンドボックスが設けられていたが、IE9ではさらにこの機能が改善されている。タブのサンドボックスによって、個別のタブがクラッシュした場合でも、ブラウザ全体が落ちてしまうことを防げるようになった。IE9では、Chromeのように「タブをはがす」こともできるので、特定のタブをドラッグして、新しいブラウザウィンドウを作成することができる。しかも、Windows 7から導入されたAeroのスナップ機能ともうまく統合されているため、ドラッグしたタブをそのまま画面の左右に寄せて表示させることもできる。これは、2つのサイトを同時に見ようとしているときには便利な機能だ。タブのサンドボックスは、あるタブのクラッシュがブラウザ全体に影響を及ぼさないようにしてくれるだけでなく、クラッシュした後、IE9はそのタブを復活させるかどうかを尋ねてくる。
後編は3月31日に公開予定。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス