映画業界の情報筋によると、ユーザーのPCのスキャンに関するUVのセキュリティをめぐって、意見が対立しているという。ユーザーがUVでDVDをスキャンして、ロッカー内のその映画にアクセスできるようになった後、そのディスクを別の人に渡して、またスキャンされてしまうおそれがある。DVDが過去にスキャンされたかどうかを確認する方法はない。
そうした理由から、セキュリティについて懸念を抱いているスタジオは、ランダムチェックを採用するよう関係者に働きかけている。ユーザーに最初のスキャンが完了した後で再びディスクの挿入を求めることで、ユーザーが対象ディスクをまだ所有していることを確認したいという考えだ。このようなセキュリティ対策の追加に反対してきた陣営は、ユーザーにディスクを所有し続けるよう求めることは、クラウド動画の目的を損なってしまうと指摘する。雑然としたDVDライブラリをなくせるということは、映画を他者のサーバに保存することの利点の1つだ。
反対派は、休暇中のUVユーザーがディスクの挿入を求められたときに、ディスクを持ってきていなかった場合はどうするのか、という疑問も呈している。
リサーチグループのStrategy Analyticsの動画アナリストであるJosh Martin氏は、スタジオ各社がDRMをユーザーから見えなくし、家族が個々のプロフィールを作成できるようにしたことを称賛している。Martin氏は11日のインタビューで、UVは「適切に実行されれば」良いアイデアだと話した。同氏はUVの支持陣営に対し、分かりにくい要件や負担が大きい要件、お金のかかる要件をあまり多くユーザーに課さないよう警告した。
UV陣営はユーザーが過去に購入した映画を含むクラウドコンテンツへのアクセスについて、利用料金の徴収を計画しているのではないか、とMartin氏は疑念を抱いている。それではユーザーに受け入れてもらうのは難しいというのが同氏の考えだ。
「このサービスには重要なメリットがいくつかある。そのメリット1つ1つに、お金を支払うことは理にかなっていると言えるだけの価値があるかどうかは分からない」(Martin氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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