カシオ計算機は2月4日、デジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」の新製品3機種を発表した。中でも注目されるのは、1月に開催された「2011 International CES」で披露されたモニタとフレームが回転するフリースタイルカメラ「EX-TR100」だ。4月の発売を予定しており、市場想定価格は3万5000円前後になる見込み。
EX-TR100は、レンズ部を中心にフレームは360度回転し、モニタも270度回転する。フレームやモニタを動かすことで、自分撮りなど自在のアングルで撮影できるのが特長だ。フルHDムービーなどの動画は、フレームを開き安定した持ち方で撮影可能になる。
広角21mm単焦点レンズを搭載し、複数枚の画像情報を合成するマルチフレーム超解像技術を使った「プレミアムズーム」により、2倍までのズームが可能としている。フラッシュは搭載しない。
サイズは、高さ59.0mm×幅122.8mm×厚さ14.9mm。薄型のデジタルカメラながら、高速撮影機能と高速画像処理を持つ「EXILIM ENGINE HS」と高感度1210万画素裏面CMOSセンサを搭載している。重さは157g。薄さを実現するため、バッテリの取り外しはできないが、USBポート経由で充電が可能だ。
現行モデル「EX-ZR10」と同等のエンジン備え、絵画風の写真が撮影できる「HDRアート機能」も楽しめる。アート効果は、強、標準、弱の3段階から選択できる。
タッチパネル付きの3.0型液晶を搭載しており、タッチでシャッターを切ることも可能だ。さらに、手を振るなど被写体の動きに反応して、離れた場所からシャッターが切れる「モーションシャッター」を使えば、さまざまなスタイルで撮影できる。
ネットとの親和性を高めるため、専用のPCソフトを付属。ウェブアルバムや動画共有サービス、SNSなどにアップロード可能だ。
このほか、HDRアート機能を強化した「EX-ZR100」と約1000枚の撮影ができる超電池寿命の「EX-H30」を発表した。
EX-ZR100は、2010年11月に発売したEX-ZR10の上位モデルで、EX-ZR10は併売される。
EXILIM ENGINE HSを搭載し、マルチCPUと2つの画像処理回路に加え、より高速処理が行える「リコンフィギュラブルプロセッサ」により、高速撮影と高速画像処理が強化された。HDRアートや動画を記録しながらの連写、約0.37秒の最短撮影間隔、0.14秒の高速オートフォーカスなどが可能になった。
アート効果は、強、標準、弱の3段階から選択できるようになったほか、マニュアル撮影機能を搭載。シーンに合わせて撮影モードを選べるモードダイヤルを装備し、操作性をアップした。発売は3月上旬で、市場想定価格は4万円前後を見込む。
EX-H30は、1回の充電で1000枚の撮影が可能。広角24mm、光学12.5倍ズームを搭載し、電池の減りを気にすることなく撮影できる「旅カメラ」としてアピールしていく。発売は3月上旬で、市場想定価格は3万円前後を見込む。
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