UPDATE Intelは米国時間1月31日、新プロセッサ「Sandy Bridge」(開発コード名)に関連した設計上の問題があることを明らかにした。
この問題でIntelは該当チップセットの出荷を停止しているが、問題の修正版がすでにできていることも明らかにしている。Intelは修正および交換費用としておよそ7億ドルかかると見積もっており、これにより第1四半期の売り上げ予想が3億ドル減少すると概算している。
この発表に先立ち、ニューヨーク証券取引所におけるIntelの株取引はおよそ25分間停止した。取引は太平洋時間午前7時20分頃に再開され、株価は約1%落ち込んだだけで投資家の反応は穏やかだった。
この問題は、Intelが最近リリースしたチップセット「Intel 6」シリーズ(開発コード名「Cougar Point」)に見つかったもので、Intelによると同チップセットに実装されたSerial-ATA(SATA)ポートの性能を低下させていく可能性があるものだという。これによりハードディスク、DVDドライブなど、SATAポートに接続されたデバイスの性能や機能への影響が考えられる。
チップセットはプロセッサに直接つながるマザーボード上にチップを配列させたもので、各コンポーネントとの情報伝達を可能にする。問題となっているCougar Pointチップセットは、Intelの第2世代「Core」プロセッサSandy Bridgeが対応するPCで使用されている。
Intelは、すでに問題を解消した同チップセットの新版を製造開始していると説明した。Intelによると、この問題はSandy Bridgeプロセッサ自体におよぶものではないという。
Intelによれば、顧客への修正版チップセットの出荷は2月末には開始する予定で、4月には本格的な出荷を回復させたいとしている。Intelは、該当するチップセットの回収で製造パートナー企業に協力し、PCメーカーが必要とするマザーボードもしくはコンピュータシステム全体に関する修正および交換をサポートすると述べている。
エンドユーザーについては、問題のあるチップセットを実装したPCの出荷は1月9日に始まったばかりだとIntelは述べた。そのため、影響を受ける顧客は比較的少数だと同社は見ている。問題の影響を受けるのはIntelの第2世代「Core i5」および「Core i7」クアッドコアベースのシステムだ。これらのシステムの購入者は現時点ではそのままPCを利用して問題ないが、永続的な修正のため各コンピュータベンダーに連絡するようIntelでは呼びかけている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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