「ゲーム環境において、ソニーがそれにどう対処するのか興味深い。ゲームをプレイしている最中は、開始や停止はしないものだ。したがって、ソニーは多くの熱を発生させたり、バッテリを大量に消費したりすることなく、4つのコアを動作させ続ける方法を編み出す必要がある。ただし、何かをオンにしたりオフにしたりすることは常にできる。それは個々のゲームのニーズ次第だ」(Gwennap氏)
しかし、高速なメインプロセッサはスペックの半分の要素でしかない。Imaginationのビジネス環境担当ディレクターであるPeter McGuinness氏によると、同社製のクアッドコアGPU「SGX543」は従来のバージョンから急激に進化しているという。McGuinness氏は「この(新しい)バージョンはデータパスの帯域が広くなったため、シェーダスループットが2倍になっている」と述べる。シェーダとは、レンダリング効果の計算に使用されるソフトウェア命令のことだ。「現在は、1クロックあたりに実行可能なシェーダ命令数(プロセッサの1サイクル当たりの命令実行数)に重きが置かれている」(McGuinness氏)
McGuinness氏は次のように続ける。「それぞれのコアには、複数のシェーダパイプラインがある。Intelが『Menlow』(『Atom』プロセッサ)で最初に使った『535』のシェーダパイプラインは2つだ。サムスンの『GALAXY S』に搭載されている『SGX540』には、4つのシェーダパイプラインがある。543のパイプライン数も同じだが、それぞれのパイプラインの性能が2倍になっている。NGP(のクアッドコアグラフィックスチップ)は、(サムスンのGALAXY Sの)約8倍強力なものになるだろう」
この新しいチップテクノロジが、現行の「プレイステーション・ポータブル(PSP)」のチップと比べてどうなのかは、現段階では分からない。PSPのチップはグラフィックス機能が組み込まれた「MIPS32 R4000」CPUを2基使用している。しかしソニーは、現行PSPの性能をはるかに凌駕するモデルを出すことに良心の呵責は感じないはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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