ソニーが1月27日に発表した次世代携帯ゲーム機「NGP」について、米GameSpotでは、ソニーの東京オフィスで吉田修平氏にインタビュー取材する直前に、わずかな時間ではあるが実機を手にすることができた。われわれのインプレッション記事としては、NGP版の「Uncharted」と「Little Deviants」のデモについてが既に公開されている。そこで、本記事では、ハードウェアそのものについて見ていきたいと思う。NGPの写真や動画などから、その重量や質感において初代PSPと多くの共通点を持っているような印象を受けるかもしれない。しかし、実際には、まったくの別物となっている。
NGPは驚くほど軽量で、端末の大部分をディスプレイが占めている。画面の明るさは十分だ。ボタンとアナログスティックの配置は、違和感がなく快適である。スティック自体の質感も良い。ソニーはこれを「マイクロアナログスティック」と呼んでいるが、非常に適切な表現だと感じた。「PlayStation 3」(PS3)の「DualShock」コントローラのアナログスティックのような操作感が実現されている。ショルダーボタンは初代PSPよりも若干ほっそりした感じを受けたが、操作に支障はなかった。
タッチ機能は慣れるまで少し時間がかかったが、うまく機能していた。前面のタッチスクリーンは反応が良く、思ったよりも汚れが目立つことはなかった。ソニーのスタッフがマイクロファイバー製の汚れふきを用意していたが、われわれが端末を使ったあとも、画面はそれほど汚れていなかった。背面のタッチパッドも慣れが必要で、強いタッチよりも軽いタッチの方が良く反応するようだ。
画面そのものに関して言えば、NGPは、ハンドヘルドデバイスに目を見張るような技術を搭載するというソニーの伝統を受け継いでいる。NGPの画面は、解像度もさることながら、多くの点で初代PSPを凌駕している。OLEDスクリーンの視野角は、最新のハイエンド携帯電話と比べても同等以上だ。あえて危険を冒して言うならば、われわれが見た限り、これまで見てきたどの製品よりも優れた色彩、コントラスト、黒レベルを実現していた。
実機を触れたほか、われわれは記者会見後、ソニー関係者に取材することができた。その取材を通じて、同ゲーム機に関する細かい情報をさらに入手した。NGP向けのゲームは2つの方法で提供される予定となっている。1つは「PlayStation Network」経由のダウンロード配信で、もう1つは「New Game Media」だ。New Game Mediaは、どちらかというとカートリッジのようなもので、ある種のフラッシュベースのハードウェアにゲームを保存する。NGPは、PSP同様に音楽や動画の再生が可能だが、記者会見では披露されなかった。PSN IDはNGPに引き継がれ、同機はゲームのトロフィー機能に対応したり、記者会見の壇上でデモがあった(ユーザーの活動を追跡する)「Near」ユーティリティと連携したりもする。
結論として、われわれのNGPに対する印象は、かなり良いものだった。同ゲーム機のデザインは非常に洗練されており、画面は驚くほどきれいで、素晴らしい機能が詰め込まれている。現状で最も気になる点は価格である。いくらで販売されることになるのだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」