Appleが「App Store」という名称を商標登録しようとしていることに対し、Microsoftが異議を申し立てた。この名称は、商標として登録するには一般的すぎる単語であり、自社のサービスを表現するためにこの名称を使用する競合他社の能力に制約を与えると、同社は主張している。
Appleは2008年、「iPhone」アプリケーション向けのApp Storeを開設した1週間後に、「app store」の商標登録を出願した。米国特許商標庁(USPTO)への同社の出願書類によると、「インターネットなどのコンピュータおよび電子的なコミュニケーションネットワークを介して提供されるコンピュータソフトウェアに関するサービス」およびその他のサービスを提供する小売店を表す商標であるという。
しかし、Microsoftは米国時間1月10日、米国特許商標庁の商標審判部(Trademark Trial and Appeal Board:TTAB)に対し、この出願に対する異議を申し立てた。「app store」は「アプリケーションを扱う小売店サービスを表す一般的な単語であり、そのようなストアでのアプリケーションの検索やダウンロードといった付属的なサービスに対して商標登録することはできない」と同社は述べている。Microsoftは、「app」はモバイルソフトェアアプリケーションを表す一般的な単語であり、「store」は「商品を販売する場所」を表す一般的な単語であると主張している。両者を組み合わせたこの単語は、主要なサービスを表す一般的な名称であり、これを商標化すると、競合他社が自社製品を表現するのにその名称を使用することができなくなるため、商標化はできないとMicrosoftは述べた。同社の訴状では、「The Computer Store」や「Log Cabin Homes」の商標出願が、一般的な名称であることを理由にTTABによって却下された事例を挙げている。
Microsoftによると、携帯端末向けにアプリケーションを提供するオンライン事業を運営する企業はほかにも何社か存在し、メディアはそれらのストアを「app store」と呼んでいるにもかかわらず、こうした企業は、Appleによる法的措置の可能性を避けて、ほかの名称を使用しているという。
Microsoftは2009年10月、独自のアプリケーションストア「Windows Marketplace for Mobile」を開設し、利用可能なアプリケーションのスクリーンショット、評価、バージョン情報を提供している。
Appleの関係者にコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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