日本IBMは12月27日、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2013年以降の打ち上げを予定している次期固体燃料ロケット(イプシロンロケット)の設計開発を支援する「イプシロンロケット開発プロセス管理システム」の開発に参画したと発表した。2011年3月末の稼働開始が予定されている。
イプシロンロケット開発プロセス管理システムは、ロケットの開発にあたって複数企業間で共有される技術情報を体系的に蓄積、利用することを目的としたもの。SOA(サービス指向アーキテクチャ)技術を用いた環境でシステム構築をしており、設計支援企業が保有するPLMソフトウェア(Product Lifecycle Management)によらず、技術情報の共有が可能になるという。これにより、柔軟かつ効率的なロケット開発を支援できるとしている。
また、従来、個別の開発者に蓄積されていたロケット開発の知識や経験をシステムとして蓄積できるようになるため、過去の投資を活用して効率良い開発体制を作ることにより、設計品質の向上や開発の効率化を実現できるとする。
同プロセス管理システムには、日本IBMのSOAを基盤としたモノづくりにおけるプロセスや情報を統合するアーキテクチャである「PDIF(Product Development Integration Framework)」が活用されている。これは、PLMシステム固有のデータを業界標準フォーマットで使用できるよう変換する役割を担っているという。
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