Amazonは米国時間12月2日、WikiLeaksを自社のホスティングサービスから追放した件について、この決断に政府からの圧力が影響した可能性を否定した。
Amazonはブログ投稿で、物議を醸しているWikiLeaksのホスティングを停止した理由として、同サイトがAmazonのサービス規約に違反していることが明らかになったためだと述べている。Amazonによると、WikiLeaksが今週掲載した機密外交文書に関するすべての権利が管理下にあったわけではなく、この点が規約に違反しているという。
Amazon Web Services(AWS)は、セルフサービスベースでコンピュータインフラを貸し出している。AWSが顧客を予備選考することはないが、顧客はサービス規約に従わなければならず、WikiLeaksはこれに複数の点で違反した。例えば、われわれのサービス規約では『利用者は、コンテンツのすべての権利を所有、もしくは管理していること、(中略)供給コンテンツの使用がこのポリシーに違反せず、いかなる人や存在を傷つけるものではないことを示し、保証すること』を明記している。
WikiLeaksがこの機密コンテンツのすべての権利を所有も管理もしていないことは明らかだ。さらに、WikiLeaksが掲載しているこの25万件という膨大な量の機密文書が、罪のない人々を危険にさらさないように細心の注意を払って編集されたとは思えない。人権保護団体は実際、WikiLeaksに対して注意を喚起し、それぞれの国の政府に迫害を受ける可能性のある人権保護擁護者の名前や身元情報を公開しないよう要求する書簡を送った。
AWSを運営してから4年以上になり、数多くの顧客があらゆる種類のデータをAWSに保管してきた。このデータの一部には物議を醸すものもあるが、まったく差し支えない。しかし、もし企業や人が正当な権利を保有しないデータを大量に入手して保管し、他人を傷つけないよう安全に気を配ることなく掲載し続けている場合、これはサービス規約に対する違反となる。こうした者たちにはほかの場所で運用してもらわなければならない。
同社はまた、WikiLeaksに対するホスティング停止の決断は、WikiLeaksが今週、分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の標的になったことが引き金になったという可能性も否定した。
「実際に大規模なDDoS攻撃があったが、WikiLeaksは耐えしのぐことに成功した」(Amazon)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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