UPDATE ソフトウェア大手のMicrosoftとカナダの企業i4iとの間で争われている特許侵害訴訟が、新たな展開を迎えようとしている。米最高裁判所がMicrosoftの上訴を審理する決定を下したからだ。
この訴訟はMicrosoftの「Word」ソフトウェアに使用されているXML技術をめぐるもので、i4iが2009年に勝訴している。この結果Microsoftは、販売差し止め命令に伴う措置として当該機能をWordから削除することを求められた。
Microsoftのコーポレートバイスプレジデントで副法律顧問を務めるDavid Howard氏は、「最高裁の決定を喜ばしく思う。これはこの訴訟で提起された問題が、米国の特許制度の信頼性にとってきわめて重要であることを明白に物語るものだ。われわれは、この問題について最高裁での審理を楽しみにしている」と声明の中で述べている。
一方、i4iの会長Loudon Owen氏も声明を発表し、「この訴訟の重要性と、すでに審理を経ている事実の両方を照らし合わせて考えれば、i4iは裁判で引き続き優位に立つことを確信している」と語った。
今回の上訴は、特許規制のあり方を変えるためにMicrosoftなどのテクノロジ企業が強く推し進めている取り組みの一環だ。2010年に入りMicrosoftは、この取り組みに賛同するApple、Intel、Google、米Yahoo、Facebook、Hewlett-Packardなどの企業から、今回受理された申し立てを行うよう強い後押しを得ていた。
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