2010年6月下旬に「iOS 4」がリリースされて以来、「iPhone 3G」と「iPhone 3GS」の一部ユーザーから、iOS 4にアップデートしたら性能が低下したという不満の声があった。キーボードの反応が遅くなったり、ロック解除の画面が固まったり、以前のバージョンよりバッテリの減りが早くなったりしているという。
iOS 4への不満を募らせたユーザーの1人が、それを法廷に持ち込んだ。
サンディエゴ在住のBianca Woffordさんは米国時間10月29日、消費者救済法(Consumer Legal Remedies Act)違反、不公正な商慣行、および虚偽の誇大広告を理由にAppleを提訴した。訴えのなかでWoffordさんは、iOS 4によって自分のiPhone 3GSが完全に役に立たなくなったこと、Appleのサポートが頼りにならず、新しい「iPhone 4」の購入(および早期機種変更料金でのAT&Tへの支払い)を勧めたと主張している。ジェイルブレイクによってiOS 3にダウングレードする方法もあるが、その場合は保証が無効になってしまうという。
またWoffordさんは、Appleが、アップデートすれば以前のモデル(3Gと3GS)で動作が遅くなることを知ったうえで、問題のあるアップデートを推し進めたとしている。
裁判所への提出書類には次のように書かれている。「Appleの意図は…新しいiOS 4を市場に普及させることだった。その後情報を得た原告は、第3世代iPhoneユーザーの場合はiOS 4にアップデートすると、新しく発売されたiPhone 4に比べてスピードが著しく損なわれ、遅くなり、低下し、減少することを、Appleのエンジニアが知っていたと確信している…」
さらにWoffordさんは、Appleはこれを隠していたが、同氏やほかの3Gおよび3GSの利用者がiOS 4でパフォーマンスが損なわれると知っていたら、そもそもアップグレードしなかっただろう、と主張している。
Woffordさんはこの訴訟を集団訴訟にすることを求めており、明示されていない損害のほか、iOS 4のおかげでiPhoneが使用不能になった各利用者への5000ドルの支払い、およびAppleが現在行っているiOS 4に関する市場活動の差止命令を求めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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